小林可夢偉が、今週末に鈴鹿サーキットで開催されるF1日本グランプリに向けて、改めて決意を語った。「正直に言いますけど、僕は鈴鹿を走った経験はそんなに多いわけではないんです(苦笑)」と語る小林可夢偉。「2003年にフォーミュラトヨタで2回レースの週末があったのと、去年トヨタF1で金曜フリー走行で走ったこの3回だけ。それでも、すごく難しけど面白いコースだと思いました」
「フォーミュラトヨタで覚えているのは1回目の週末は雨がらみだったことと、2回目の時は最終戦で、ポイントリーダーやったのに、結局エンジンを壊して負けてしまったことですねえ。だから鈴鹿でのレースとしては悔しい思いが残ったまま。今年は絶対そのリベンジがしたいですね」去年のF1日本GPでは体調を崩したティモ・グロックの代役として金曜フリー走行に出走することが当日に決まった。「去年、朝クルマでサーキットに移動しているときに、『いまどこ!?今日乗ってもらうから早く来て!!』って電話があって、『え〜、マジですか』ってあわててサーキットに行ったのも忘れられません」今年の日本GPは、去年とは異なるザウバーのマシンで挑むが、ザウバー C29は中高速コーナーがある鈴鹿との相性はいいと可夢偉は語る。「ザウバーのクルマはもともとダウンフォースを効かせるコーナーは得意なので、中高速コーナーがある鈴鹿とは相性がいい。たぶんカレンダーのなかで一番あうコースだと思います。あまり得意ではない直線とかもあるんですけど、正直、いきなり直線を速くするっていうのは難しいんで、どこで稼ぐかですね。低速コーナーの後に直線があったりしたら、とにかくコーナーの出口で稼ぐようにしたり、中高速コーナーでマイナスな要素を補ったりと、鈴鹿の全部に完璧にあわせたクルマというのは多分作れないから、一番効率がいいセットアップを見つけることがカギになると思っています」「それにクルマ自体シーズン中のアップデートで、ずいぶんとセッティングの幅が広がったし、僕たちも使いこなし方の理解度が深まってます。シーズン序盤の状態だったら苦手だったはずのホッケンハイムやハンガロリンクでも、戦えるクルマになったし、なにより先週のシンガポールでは、鈴鹿に向けたアップデートも確認できた。それに週末の流れを見ても、フリー走行でちょっとはまりそうだったけれども、予選とレースに向けてきちんと攻めるクルマが作られたことはすごく自信になってます。鈴鹿というコースはそう簡単じゃないけれども、期待していてください」「とにかく、自分たちの持っている力を出せればポイントは自然と獲れると思ってます。あんまり目標とか言ったりするのは苦手なんですが、僕らが今まで持ってた状況でいくとやっぱり6位が精一杯のパフォーマンス。もちろん自己ベストが更新できればうれしいし、すごく難しいのは分かっているけど、やっぱり上を目指さないとね。そうすれば来年はもっといいレースができると思う。あんまり初めての母国GPだとかは意識しないでおきますが、僕はずっとヨーロッパでレースをしていたので、今回日本のファンのみなさんの前でレースできるのがすごく楽しみなんです。みなさん応援よろしくお願いします」
全文を読む