小林可夢偉は、ケータハムが自分とペイドライバーを交代させることはコンストラクターズ選手権のポジションを改善させる可能性を潰すことになり、チームの助けにはならないと考えている。1年間F1を離れた小林可夢偉は、元チーム所有者のトニー・フェルナンデスとの契約によって、今年ケータハムでF1復帰を果たした。
しかし、トニー・フェルナンデスは、7月にコリン・コレスが主導するスイスと中東の投資家にF1チームを売却。小林可夢偉のF1シート喪失の噂が広まった。ドライバー候補には、レッドブルの育成ドライバーであるカルロス・サインツJr.が挙げられ、実際に交渉が行われたことが明らかになっている。しかし、小林可夢偉は、ケータハムがザウバーやマルシャを倒してチャンピオンシップ9位や10位を争えるようなクルマを開発したいのであれば、自分の経験を生かす方が役に立つだろうと述べた。「レースシートについてはあまり心配していません。常に噂はありますが、シンプルなことです。(チャンピオンシップで)チームが8位や9位になるか、もしくは難しくなってもペイドライバーを採用するかです」と小林可夢偉はコメント。「シーズン中にペイドライバーがすぐに要求するパフォーマンスに達するのは簡単ではありません」「ペイドライバーが、チームに資金をもたらしてプラクティスやテスト機会を得て経験を積むのは特に問題ないと思います」「そうでないのであれば、チームにとっては大きなリスクだと思います」トヨタの育成ドライバーとしてF1デビューを果たした小林可夢偉は、ペイドライバーを採用するチームが増加している傾向を“残念なこと”だと述べた。「10年前のF1を振り返れば、おそらくペイドライバーを採用しているのは2〜3チームだけだったと思います」「今は、ほぼ全てのチームがそのような感じです」「チームが何を望み、ドライバーが何をもたらせるかが重要だと思います。本当に残念なことです」小林可夢偉は、F1ベルギーGPでの投入が予定されているアップグレードが、ケータハムがポイント争いに近づくことを助けてくれると期待しており、それはチームの長期的な将来のために不可欠だと考えている。「1ポイントでも獲得できれば、チームにとって大きいと思います。僕たちはポイントを獲得したことがないですからね」「お金だけでなく、モチベーションに関しても重要です」「僕たちにとって集中することがとても重要です。ここまで僕たちはパフォーマンスだけでなく、高い野心を持ってきました」「多くのアップグレートは得られませんでしたが、モチベーションがより高くなっているのは確かです」「新しいリーダーは、チーム内の状況を変えて、改善をもたらしたいと考えています」「彼らはスパやその他でアップグレードを約束してくれていますし、それはとてもポジティブなことです」