小林可夢偉が、14位で終えたF1アメリカGPのレース週末を振り返った。テキサス州オースティンに建設された新しいサーキット“サーキット・オブ・ジ・アメリカズ”で初開催されたF1アメリカGP。アメリカGPとしては2007年のインディアナポリス以来となる。「アメリカGPは、走行前からとにかくハードとミディアムのドライタイヤがしっかりグリップしてくれるか気になってました」と小林可夢偉は振り返る。
「コース自体は金曜日に初めて走った時から、高速コーナーが楽しいしすごくおもしろいんだけど、タイヤのグリップを100%出すことができないのが厳しかったです」小林可夢偉は、金曜日からタイヤのウォームアップに苦労する。「全然ウォームアップしないし、グリップしないから横滑りを起こしてしまうし、みんな同じ状況だったとは思うんですけど、とくに僕たちは週末を通して非常に厳しかったですね。もともと硬めのコンパウンドに、新しい路面で、金曜日と土曜日は低い気温も重なる状況もよくなかったです。金曜日に2回のフリー走行を走り終わったあと、タイヤマネージメントとかは心配じゃないから、どうやってタイヤをウォームアップさせるかを考えて土曜日に向けてクルマをセッティングしました」予選。16番手で終えた小林可夢偉は、タイヤウォーマーの温度設定に問題があったと明かす。「実際、土曜日の朝のフリー走行では、まずまず戦えるかもという状態まではきていたんですけど、予選は散々でした。もともと午後の予選の時間は路面温度が上がることは想定していたんですけど、タイヤウォーマーの温度も高めに設定していました。ただ、走りはじめたらもういきなりタイヤがオーバーヒートする状態でした。それにしてもパフォーマンスが悪すぎたので原因はひとつだけじゃないのかもしれないし、でもいまのタイヤは作動するレンジが非常に狭いので、もしかしたら温度が高すぎただけかもしれないですが、この経験はしっかり活かさないといけないです」「決勝レースは後方グリッドからのスタートだったので、まずとにかく1コーナーをうまく抜けることを考えていました。正直、もうミラーしか見てなかったぐらいで、そうしたら行き場がないのにインに飛び込んで来るクルマがいて、こっちのことも考えてよって感じだったんですが、とにかくぶつからないように避けるしかなかったです」「ミディアムタイヤでスタートしたんですが、全然熱が入らないから、もうスグにタイヤを履き変えようってチームに言ってました。結局予定より早めに入ることになったんですが、そのあとはトラフィックにもはまるし、ミハエルも一回抜いたんですけど、DRSで抜き返されたりと、どうしようもなかったです。結局最終ラップのベストタイムが出てますけど、まだタイヤは残ってるし全然タイムも出せる状態でした」「ブラジルGPも同じタイヤのコンパウンドですけど、気持ちを切り替えて戦って気分良くシーズンを終えたいと思います。みなさま応援よろしくお願いいたします」