2025年のF1日本GPは、第2戦として3月16日に開催させる可能性が報じられている。ステファノ・ドメニカリ最高経営責任者(CEO)が来年のイスラム教の聖なるお祭りであるラマダン(断食月)がもたらす問題について熟考している中、2025年のF1世界選手権はオーストラリアGPで幕を開けることになりそうだ。
今年のラマダンは3月10日に始まったため、F1はバーレーンGPとサウジアラビアGPの日程をそれぞれ3月2日と9日に1日前倒しすることが可能だった。しかし、2025年のラマダンは3月1日に始まり、同月末まで続く予定だ。今年の記録的な24レースカレンダーは12月8日まで終わらないため、F1は冬休みを短縮し、2月最後の日曜日である16日と23日に中東のダブルヘッダーを行うことを望んでいない。そうなると、プレシーズンテストは2月6~8日に行われることになる。論理的な結論としては、2022年6月にオーストラリアGPのプロモーターが結んだ2035年までの10年間の契約延長条項を尊重することだ。この契約では、メルボルンのアルバート・パークでF1開幕戦を3度開催することが合意されている。バーレーンで開催された2006年と2010年を除いて、1996年から2019年までメルボルンで開幕戦が開催されていた。2020年に新型コロナウイルスが蔓延すると、オーストラリアGPは2年間カレンダーから外れることになった。2021年からはバーレーンが開幕戦の栄誉を引き継いでいる。しかし、2025年はラマダンの関係でオーストラリアに譲り、代わりに4月に開催されることになる。バーレーンは引き続きプレシーズンテストを開催する。2025年F1シーズンは3月2日にオーストラリアGPで開幕?天気が心配新しいパワーユニット規定が導入される2026年に向けて必要なリソースと集中力を考慮すると、現段階では2025年型車は主に今季終了したマシンの継続となるため、F1は2月19~21日に3日間のテストを実施し、2月28~3月2日にオーストラリアGPを開催することも考えられる。オーストラリアGPはこれまで3月中旬から下旬に開催されることが多かったため、この日程はオーストラリアにとっては早いが、天候は暖かく、日照時間も若干長くなる。また、日本GPは3月16日、中国GPは3月30日、バーレーンGPとサウジアラビアGPは4月13日と20日、マイアミGPは5月4日に開催される。日本GPと中国GPが3月に開催されることで、F1にとって懸念材料となるのが天候だ。この時期の鈴鹿と上海のどちらも摂氏13度から14度程度と気温が低い。先週末にスーパーフォーミュラの開幕戦を開催した鈴鹿サーキットには夜に雪が降った。今年は8月の夏休みに続いて、ギャップが存在する。シンガポールGP(9月20~22日)とトリプルヘッダーが始まるアメリカGP(10月18~20日)の間に長い休みを設けた。また、サンパウロ(11月1~3日)とラスベガス(11月21~23日)の間にも長い休みが設けられている。しかし、このギャップは疲労レベルが高まる時期にチームやスタッフが燃え尽きるのを避けるために設けられたものであり、来年のために2レースを追加することは懸念を高めるだけだろう。F1はシーズン後半にカレンダーをギリギリまで凝縮するよりも、3月の日本と中国の天候に賭けるほうがいいというのが本音だろう。鈴鹿サーキットは、2025年から2029年のF1日本グランプリのレース開催契約を締結している。