フェルスタッペンとレッドブルは「スピードの殿堂」であるモンツァにおいて、予選ではF1史上最速ラップを記録し、決勝ではスポーツ史上最速のレースを制覇。まさに圧巻のパフォーマンスで週末を支配した。では、そのフェルスタッペンに続き、イタリアGP週末後のパワーランキング・トップ10に入ったのは誰だったのか。以下に最新スコアと総合順位を掲載する。
F1パワーランキングは、F1.comの5人の審査員がグランプリ終了後に各ドライバーを評価し、週末を通してのパフォーマンスに応じて10点満点で採点。専門家のスコアを平均してレーススコアを作成し、そのスコアは総合パワーランキングのリーダーボードでシーズンを通して集計される。昨年のモンツァでの厳しい週末から多くを学んだフェルスタッペン/レッドブルのコンビは、今年「スピードの殿堂」で真の力を取り戻した。ポールポジション獲得時にはF1史上最速ラップを叩き出し、決勝でも同様に圧巻の走りで勝利を収め、スポーツ史上最速のレースを実現した。まさに見事だった。アレクサンダー・アルボンとウィリアムズは土曜の予選で苦戦し、タイヤの問題からチームはダブルQ2敗退に終わった。しかしアルボンは決勝で13番手スタートから7位に入る力強い走りを披露。熾烈なミッドフィールド争いにおいて非常に貴重なポイントを獲得した。ザントフォールトでの痛恨のメカニカルトラブルを経て、ランド・ノリスはイタリアGPで反撃。プラクティス3回中2回でトップに立ち、予選でもマクラーレン勢をリードした。最終的にはフェルスタッペンとレッドブルが速すぎたものの、決勝ではオスカー・ピアストリがチームオーダーを受け入れたことで、ノリスは選手権争いでピアストリとの差を縮めることに成功した。ガブリエル・ボルトレトはルーキーシーズンを重ねるごとに自信を深めており、モンツァでもその姿勢を示した。予選では見事Q3進出を果たし、決勝では落ち着いた走りで8位入賞。ここ6戦で4度目のポイント獲得を達成した。オスカー・ピアストリはイタリアでは週末を通してノリスに一歩及ばなかった。予選3位、決勝3位に終わったが、唯一ノリスを上回ったのは、ピットストップでノリスがタイムロスした瞬間だった。しかしピアストリはマクラーレンの「価値観と原則」を尊重し、ポジションを返上して表彰台を締めくくった。ジョージ・ラッセルは2025年も安定して好パフォーマンスを見せており、ルーキーのキミ・アントネッリが順応する間、メルセデスを力強く牽引している。予選6番手(ルイス・ハミルトンのグリッド降格により5番手スタート)から決勝では奮闘し、最終的にフェラーリ勢を分断する位置でフィニッシュした。アストンマーティンはモンツァでの苦戦を予想していたが、フェルナンド・アロンソは違った。僚友ランス・ストロールがQ1敗退する中、アロンソはQ3進出を果たし、決勝でも堅実にポイント圏を走行。しかし縁石に乗った際にサスペンションが壊れ、無念のリタイアとなった。シャルル・ルクレールとフェラーリは金曜フリー走行後、ポールと優勝を夢見ていた。2024年の勝利の記憶も新しかったが、奮闘虚しく実現はならなかった。それでもピアストリとのホイール・トゥ・ホイールの攻防を見せ、4位でフィニッシュした。アイザック・ハジャーはオランダGPでの初表彰台から一転、モンツァ予選ではQ1敗退を喫し、悔しさを露わにした。だが複数のパワーユニット要素交換によりピットレーンスタートとなると、再びその真価を発揮。追い上げて10位入賞を果たした。ルクレール同様、ルイス・ハミルトンも情熱的な観衆の前で魅せようとしていた。ミラノで行われたフェラーリの事前イベントからエネルギーを得て挑み、予選では僚友ラッセルからコンマ1強遅れに踏みとどまった。決勝ではグリッド10番手からスタートし、5グリッド降格ペナルティを経て6位まで順位を上げた。トップ10入りを逃したドライバーカルロス・サインツは序盤にアルボン同様の追い上げを見せたが、戦略展開で後退し、最終的にはロッジアシケインでハースのオリー・ベアマンと接触。入賞の望みを失い、結果的に「惜しかった一戦」となった。