メルセデスとフェラーリは、F1ベルギーGPでカスタマーチームのエンジンが故障に見舞われており、エンジンの信頼性に懸念を抱えたまま今週末のF1イタリアGPに向かう可能性がある。F1ベルギーGPの金曜日の朝、メルセデスはワークスチームとカスタマーチームの6台すべてに“フェーズ3”パワーユニットを投入。ペナルティなしでシーズン終了まで到達することを目指した。
しかし、フリー走行2回目にレーシングポイントのセルジオ・ペレスのエンジンから出火。予選ではウィリアムズのロバート・クビサのエンジンがブローした。両ドライバーはレースにむけて“フェーズ2”ユニットに戻さなければならず、破損したパーツは分析のためにブリックスワースのHPPに送り返された。メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、ベルギーの週末中には不可能だったため、スパとモンツァの短いギャップで問題の“分析と理解”をしなければならず、F1イタリアGPにむけて他のマシンに懸念を抱いていることを認めた。「レースではリスクを冒しさなかった。だが、快適な状況ではなかったのは確かだ。故障は異なるように見えた」フェラーリは、ハースのロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセン、そして、アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィのにのみ新しいエンジンを導入した。しかし、アントニオ・ジョビナッツィは土曜日の予選でエンジンが故障。フェラーリのF1チーム代表を務めるマッティア・ビノットもそこが「懸念」であることを認めた。フェラーリは、ワークスチームより先にカスタマーエンジンを導入しているが、マッティア・ビノットはワークスチームに導入するためデータ収集するための実験ではないと主張する。「我々が想定している理由は、データを取得するためではない」マッティア・ビノットはコメント。「ユニットを導入する頃には、ダイナモで完全に信頼できるものになっており、公認され、検証されているはずだ。つまり、導入の理由は、単にアロケーションとマイレージという点で異なるシナリオにあり、エンジンの構築を確実に分割することで、ファクトリーでの作業がはるかに容易になるからだ」フェラーリのはF1イタリアGPでセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールに新しいエンジンを搭載する予定だが、アルファロメオのF1チーム代表を務めるフレデリック・アスールは、キミ・ライコネンのエンジンをアップグレードする計画はないと語っている。今後の変更はライコネンににグリッドペナルティを与える。ホンダはF1イタリアGPでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とピエール・ガスリー(トロロッソ)に“スペック4”エンジンを導入することを確認している。