レッドブル育成出身で今季からF1にステップアップした20歳の新人アイザック・ハジャーについて、ヘルムート・マルコは2026年以降の起用に関してまだ正式な話をしていないという。今季レーシングブルズからF1デビューを果たしたハジャーは、その才能に加えて「量子物理学の博士号を持つ父親」という異色の背景でも注目を集めている。
「僕の方がプレッシャーは大きいよ」とフランスとアルジェリアにルーツを持つハジャーは独Bild紙に語った。「父の仕事は世界一複雑だけど、彼にはミスをしても修正する余地がある。でもF1にはそれがない」「僕の場合、常にリスクが付きまとう。それを両親があまり歓迎していないのも分かってる」母親のランダ・ハジャーは現在、アイザックのマネージャーを務めており、レース活動にも深く関わっている。「母は僕の個人的なボスであり、仕事上のボスでもある。今年は75%のレースに一緒に来てくれているし、僕らはいいコンビなんだ」現在、レッドブルで苦戦している角田裕毅の後任として、ハジャーが2026年にレッドブル本家に昇格する可能性も囁かれている。チームアドバイザーのヘルムート・マルコも、彼を「本命」と見ていることを隠してはいない。しかしハジャー本人は浮足立つことなく、冷静に現状と向き合っている。「噂にはあまり耳を貸していない。今に集中できていないと、そんな話題の対象にすらなれないから。トップチームと結びつけられるのは結果を出したドライバーだけだ」「正直言って、そういう報道は満足感や承認欲求を満たしてくれるものじゃなくて、むしろ苛立ちの方が強い」フェルスタッペンの隣のシートは「キャリアキラー」とまで言われるが、それについても臆する様子はない。「レッドブル育成の若手なら誰もがF1に昇格して、いずれはレッドブルで走りたいと思ってる。僕も例外じゃない。F1に来たのは“ただ居るだけ”のためじゃない。最大限の成果を目指すために来たんだ」「もし僕にマクラーレンのマシンが与えられていたら、“ルーキーとして初めてチャンピオンになる”って堂々と言っていたと思う。トップチームに乗る方がチャンピオンになる現実味は増すからね」とはいえ、まだマルコと来季以降の去就について具体的な話はしていないという。「彼は僕のパフォーマンスには満足しているし、よく話すけど、その話題には触れてない」
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