1月24日(木)からデイトナスピードウェイでIMSAウェザーテック選手権開幕戦「ロレックス・デイトナ24時間レース」がスタート。現地時間午後4時過ぎに行われた公式予選ではマツダRT24-P 77号車のオリバー・ジャービスが1分33秒685のコースレコードを記録し、本戦でのポールポジションを獲得した。 この日は朝早くから雷雨となり、走行セッション開始前には曇り空へと変わったものの、午前10時20分からのプラクティス1はダンプ(湿った)コンディションでのスタートとなった。
午後は晴れて路面もドライになると予報されていたため、各チームともここでは無理なアタックはしなかった。マツダ・チームヨーストの2台はともにタイヤのスクラビング(表面の慣らし)とドライバーの慣熟走行に集中した。 正午前には空は晴れ上がり、午後1時30分からのプラクティス2は完全にドライコンディションにななった。55号車はハリー・ティンクネルが、77号車はティモ・ベルンハルトが最初にコースイン。55分間のセッションでそれぞれドライバーは全員がステアリングを握り、最終ドライバーのジョナサン・ボマリート(55号車)とオリバー・ジャービス(77号車)が予選に向けたセットアップとチェックを行い、ボマリートがこのセッションのトップタイムを記録。マツダRT24-Pの速さが本物であることを証明した。これにより、チームにはポールポジション獲得への期待が一気に高まり、チームのピットボックスには緊張感が充満した。 トップカテゴリーであるデイトナプロトタイプインターナショナル(DPi)とLMP2クラスの公式予選は、16時25分からの15分間で実施された。55号車はボマリートが、77号車はジャービスがタイムアタックを担当。ゲートがオープンすると、2台はスキール音を轟かせてコースインしていった。計測周回は5周程度。まずは、先にコースインした55号車ボマリートがトップタイムを記録するが、2台のアキュラDPiによってトップタイムを塗り替えられる。しかし、終盤にジャービスがトップタイムを更新。そのままセッションは終了し、マツダRT24-P 77号車のポールポジションが確定した。また、55号車も予選4位で2列目スタートとなる。マツダRT24-Pとジャービスが記録した1分33秒685というデイトナスピードウェイでのコースレコードは、1993年にトヨタイーグルMk.IIIが記録した1分33秒875を26年ぶりに更新することとなった。また、マツダ車がデイトナ24時間レースで総合ポールポジションをとったのは、IMSA創立 50 年の歴史の中でも初ので出来事。なお、総合1位はDPiクラスのマツダRT24-Pでしたが、LMP2クラスはドラゴンスピードチームのオレカLMP2、GTLMクラスはポルシェ911RSR、GTDクラスはフェラーリ488 GT3というスポーツカーレースの強豪たちがそれぞれクラス1位の座を獲得している。 マツダUSAのモータースポーツ担当ダイレクターのジョン・ドゥーナンは、「マツダのモータースポーツヒストリーの中で未達だったデイトナでのポールポジション獲得が叶い、嬉しく思います。多くのマツダファンやディーラーなどの関係者からの期待を受ける中で、週末に向けて良いスタートを切ることが出来たと思います。IMSAとデイトナスピードウェイには、このような光栄なチャンスを与えていただき、感謝しています。今回コースレコードを更新できたのは、短いオフシーズンの間にチームが一丸となってマシンの開発に注力したからに他なりません。シャシーはマルチマティックが、エンジンはAERが、そしてクルマ全体のマネジメントと熟成はもちろんチームヨーストが担当していますが、彼らとドライバー達を含めた全員が力を合わせたからです。私たちはこれら全てを合わせてワンユニットなのです。本戦の24時間レースでもこのような良い結果で終われるよう、スケジュールに従って準備を進めていきます」と語った。IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦「第57回ロレックス・デイトナ24時間レース」の本戦は、日本時間の2019年1月27日日曜日午前4時35分(現地時間1月26日土曜日午後2時35分)にスタートする。
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