ニコ・ヒュルケンベルグが、F1イギリスGPでセルジオ・ペレスの代役としてレーシング・ポイントF1のマシンに乗り込むまでの激動の24時間を振り返った。レーシング・ポイントF1のレギュラードライバーを務めるセルジオ・ペレスが新型コロナウイルス検査で陽性反応が出たことでF1イギリスGPの欠場が決定した後、チームは代役としてニコ・ヒュルケンベルグに白羽の矢を立てた。
シート合わせと新型コロナウイルス検査を受けたニコ・ヒュルケンベルグは、フリー走行1回目の開始時刻の15分前に参加することを許可された。ヒュルケンベルグにとってF1のパドックは2019年の最終戦アブダブGP以来となる。急遽のF1復帰にも関わらず、ニコ・ヒュルケンベルグはFP1で9番手タイムを記録。午後のセッションでは7番手に順位を上げて初日のセッションを終えた。「この24時間は、ちょっと特別だったし、クレイジーでワイルドだったね」とニコ・ヒュルケンベルグは説明する。「昨日の午後4時30分に電話を受け、飛行機でここに向かい、午前2時までシートを合わせをして、午前8時にシミュレーターに乗って1時間トラック作業を行った。準備作業は少ししかできず、短い夜だったけど、すべてが価値あるものだった」「チームの多大な努力だ。僕をとても快適にマシンに乗せるために素晴らしい仕事をしてくれた夜勤のみんなに感謝したい。また、スーパーライセンスで非常に迅速に発行してくれたFIAにも感謝している。非常に特別なことだ」「状況をかなり素早く対処しなければならなかったと思う。ステアリングホイールといくつかの機能に少し慣れただけだった。テストを受けなければならなかったので、僕たちには時間の余裕がなかった」8か月間F1から離れていたニコ・ヒュルケンベルグは、高速のシルバーストン・サーキットで経験した高いGフォースと相まって、現代のF1マシンの効果をすでに肌で感じていることを明らかにした。それに加えて、ニコ・ヒュルケンベルグは、35度と英国でこれまで経験したなかで最も暑い気温もすでに“大きな課題”だったと語った。「プログラムを実施して、多くの周回数を走ってそう感じている」とニコ・ヒュルケンベルグは語った。「私は本当に勢いを削がれたね。明日も明後日も体が感じると思う。それは明らかに大きな挑戦だけど、隠すつもりはない」「Gフォースは非常にユニークで特別なものなのでトレーニングするのは難しい。自分はそれなりの状態だと思っていたけど、最速トラックのひとつでのこのようなGフォースはね。さらに35度だ・・・これまでのイギリスでの最も暑い日だし、すべてのことが一番だったね」チームメイトのランス・ストロールは、今年のRP20のポテンシャルを示し続け、FP2では最速タイムをマークした。話題となっているレーシング・ポイントの2020年マシンの印象を尋ねられたニコ・ヒュルケンベルグは「物凄いポテンシャルがあるし、マシンはかなり速い」とコメント。「ソフトタイヤを十分に引き出せなかったので、もっとポテンシャルはあると思う。あのタイヤをもっとうまく必要がある。週末からベストを引き出すためにそこに今夜や取り組んでいく」「今日はマシンを理解するために段階的に慣れるようとしていた。昨年のマシンとはかなり違うし、すべてを吸い込み、運転する方法を理解するには時間がかかる。それは学習のプロセスだ」