カシオ計算機は、腕時計ブランド「EDIFICE(エディフィス)」の新製品として、ホンダのF1初優勝60周年を記念したコラボレーションモデル「ECB-2300HR」を2026年3月に発売する。全国のEDIFICE取扱店舗およびカシオ公式オンラインストアにて、2026年3月1日から予約受付を開始し、同月中の展開を予定している。価格は6万6000円(税込)。本モデルは、1965年10月24日にF1メキシコGPでホンダが初優勝を飾ったマシン「RA272」をオマージュしたスペシャルモデルだ。
RA272は、エルマノス・ロドリゲス・サーキットで行われた同レースにおいて、リッチー・ギンザーのドライブにより、F1参戦2年目にして歴史的な初勝利を挙げたマシンとして知られている。外装デザインでは、RA272のボディカラーである「チャンピオンシップホワイト」の実車塗料を、手で触れられる外装パーツであるベゼルに初採用。実際のレーシングマシンと同じ塗料を使用することで、ホンダのレーシングスピリットを直接感じられる仕様とした。ダイヤル外周には鮮やかなレッドサークルを配置し、RA272の車体に描かれていた日の丸デザインを表現している。9時位置のインダイヤルは、RA272のタコメーターをモチーフにデザイン。針の形状やフォント、レッドゾーンのディテールに至るまで、実機の雰囲気を忠実に再現した。裏蓋には、ホンダのF1初優勝60周年を記念したオリジナルアニバーサリーロゴをレーザー刻印し、記念モデルならではの特別感を演出している。また、ゴールドカラーのメタル遊環には、優勝直後に現地からホンダ本社へ打電されたメッセージ「Veni, Vidi, Vici.(来た、見た、勝った)」と、ギンザー車のカーナンバー「11」を刻印。剣先側バンドの裏面には、当時としては異例だった1.5リッターV型12気筒エンジンの図面をグラフィック化してあしらった。バンド素材にはナッパレザーとウルトラスエードを組み合わせ、質感と耐久性を両立させている。機能面では、太陽光や蛍光灯の光で駆動するタフソーラーを搭載するほか、Bluetooth®による自動時刻修正、ワールドタイム、スーパーイルミネーターなどを備え、日常使いにおいても高い実用性を確保した。ホンダF1の原点ともいえるRA272の栄光を現代に落とし込んだ「EDIFICE ECB-2300HR」は、モータースポーツファンやホンダファンにとって、節目の年を象徴する記念モデルとなりそうだ。