マックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得。ホンダF1パワーユニットとしては1991年以来の開幕ポール2021年最初の予選は激しい戦いとなり、レッドブル・レーシング・ホンダのマックス・フェルスタッペンがポールポジション(PP)を獲得した。ホンダF1エンジン/パワーユニット搭載マシンによる開幕戦でのPP獲得は、1991年にフェニックスで行われたUS GPのアイルトン・セナ以来となる。また、ホンダF1パワーユニット勢としては2台がQ3進出を果たし、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが5番手に入った。
予選前のFP3での走行中、データに異常を確認したため、ガスリーのエナジーストア(ES/バッテリー)とコントロールエレクトロニクス(CE)をセッション後に交換して予選に臨んだ。予選Q1での1回目のアタックでは、トップタイムのマックス・フェルスタッペンを筆頭に、これが予選デビューとなる角田裕毅が2番手、ピエール・ガスリーが4番手、セルジオ・ペレスが5番手と、4台がトップ5に入り4台そろってのQ2進出を果たします。Q2は非常に僅差の戦いとなる。明日の決勝でのスタートタイヤを考慮し、4台ともにミディアムタイヤでの突破を狙ったが、ペレスは1回目のアタックでトラックリミット違反の裁定を受けてタイム抹消。2回目のアタックでは、突破ラインにわずか0.035秒届かず、11番手で予選を終えた。角田裕毅も2回目のアタックでタイムを伸ばせず、13番手でQ2敗退となった。ただし、両者ともに明日のレースではスタートタイヤを自由に選択することが可能となる。角田はルーキーながらミディアムタイヤでのQ2突破を狙い、果敢にアタック。惜しくも実を結ばなかったが、チーム、そして本人ともにこのレースへの自信がうかがえる。Q3へは、マックス・フェルスタッペンとピエール・ガスリーが進出。フェルスタッペンは、1回目のアタックからトップタイムをマークしたが、メルセデスのルイス・ハミルトンが0.023秒差の2番手に接近。しかし、フェルスタッペンは2回目のアタックでさらにタイムを伸ばし、3つのセクターすべてで最速タイムをマークすると、2番手に約0.4秒の差をつけて自身通算4度目のポールポジションを獲得した。ピエール・ガスリーも力強い走りを見せ、メルセデス、フェラーリに続く5番手で明日の決勝レースをスタートする。田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)「2021年F1開幕戦、今日の予選はレッドブル・レーシング・ホンダ)のフェルスタッペン選手がポールポジションを獲得し、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのガスリー選手が5番手と明日のレースに向けて非常にポジティブな結果になりました。レッドブルのペレス選手と今回がF1デビューのアルファタウリの角田選手は、レーススタート時に使用するタイヤが決まるQ2セッションをミディアタイヤで突破しようとしたものの、惜しくもQ3に進むことができず、それぞれ11番手と13番手となりました。最終予選結果では13番手となった角田選手ですが、Q1をフェルスタッペン選手に続く2番手タイムで通過するなど、ペレス選手とともに素晴らしいスピードを見せていますので、明日のレースでの走りに期待したいと思います。2チーム、4台ともにレースでの競争力があると思いますので、きちんとレースを走りきり、結果につなげられるよう、ここからさらに入念に準備を進めて明日のレースに臨みます」マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング・ホンダ)「ポールポジションを獲得できて素晴らしい気分で、こうやってシーズンのスタートを切れるのは初めてです。アブダビでの勝利の後、チームは全員が士気高く、本当にハードに取り組んでくれました。この先も同じようにいくかは分かりませんが、現場とファクトリーのみんなが最高の仕事をして、僕にこのマシンをもたらしてくれました。彼らのことを誇りに思います。そして、ホンダもこれまでと同様にこのオフシーズンも懸命に働いてくれました。彼らはいつも全力を尽くし、僕らと同様に勝利を望んでいます。彼らと仕事をするのがとても楽しいですし、情熱にあふれているところが好きです。彼らの取り組みは素晴らしかったので、今日の結果はホンダの功績によるところが大きいです。テストを終えても、自分たちの立ち位置を計るのは難しかったですし、予選でどうなるのか、全く分かりませんでした。でも、今日のQ3のようなラップができて、マシンの感触がよければうれしいものです。明日きちんと結果を出さなければなりませんが、いいスタートが決められれば、いい仕事ができる自信はあります」セルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング・ホンダ)「ポールポジションを獲得したマックスとチームにはおめでとうと伝えたいです。シーズンのスタートとしては完璧な結果です。僕にとっては、予選11番手というのは予想していませんでしたし、いいスタートでないのは明らかですが、進歩している部分はあり、まだ十分ではないけれども、今日もFP3からQ3で前進することができました。Q2でミディアムタイヤを使うのは正しい戦略でしたが、残念ながらうまくまとめられずにいいラップが刻めませんでした。ターン13でふくらんでしまい、0.2秒ほど失ったのですが、僅差の争いだったので、Q3に届きませんでした。Q3で走れれば、走行機会を伸ばすとともにマックスとの比較もでき、僕にとっても有意義になるはずだったので、残念です。しかし、また明日がありますし、レースでは何が起きるか分からないので、挽回できればと思います」ピエール・ガスリー(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ) 今日の自分のパフォーマンスには心から満足しています。このチームでの予選の最高成績の一つといえると思います(昨年のエミリア・ロマーニャGP予選4番手が最高)。今年最初のレースなので、今後のシーズンを見越して自分たちのポテンシャルを示すということが重要でしたが、うまくいったと思います。Q2でミディアムタイヤしか使わないというのは大きなリスクもはらんでいましたが、狙い通りにいったので、明日レースでこれがアドバンテージになればと思います。このスタート位置を最大限に活用していきます。僕らにとっては間違いなく大きなチャンスですので、チームへ大量のポイントを持ち帰れるように全力を尽くします」角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ) 率直に言うと、少しがっかりしています。Q1でペースは発揮できましたし、Q2での戦略にも自信があったのですが、最後のアタックで十分なグリップを得られませんでした。上位のグリッドでスタートできないのは残念ですが、レースペースがあるのは分かっているので、明日何ができるか見ていきます。1周...
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