2020年のF1世界選手権 第7戦 F1ベルギーGPの予選が行われ、レッドブル・ホンダの2台が明日の決勝に向けてトップ5のスタートグリッドを確保した。予選Q1ではホンダのPUを搭載する4台すべてがトップ10に入り、危なげなく予選Q2に進出。予選Q3進出を目指した。Q2は非常に接戦となり、アルファタウリ・ホンダの2台はわずかな差でQ3進出を逃した。
ダニール・クビアトは10番手から0.008秒差の11番手、ピエール・ガスリーは0.023秒差の12番手だった。しかしながら、タイヤを選択できるポジションからの決勝スタートとなり、戦略的にアドバンテージを持った形でレースを迎える。マックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボンはQ3に進出。最初のスティントでフェルスタッペンはフロントローに限りなく近いタイムで4番手、アルボンは5番手だった。2回目のスティントではフェルスタッペンがポジションを上げて2番手から0.015秒差の3番手、アルボンは変わらず5番手だった。マックス・フェルスタッペンは予選Q2でベストタイムを出したミディアムタイヤで決勝をスタートし、アルボンはフェルスタッペンの1列後方からソフトタイヤでスタートする。しかし、決勝のスタート時に雨が降った場合には、タイヤ選択の影響が少なくなる可能性がある。田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)「今日の予選は、フェルスタッペン選手が2位に0.015秒という僅差で3番手、アルボン選手が5番手と、Aston Martin Red Bull Racingの2台揃って悪くない結果になりました。Scuderia AlphaTauri Hondaの2台もプラクティスからいい走りをみせ、Q1を非常によいポジションで通過しました。Q3進出を期待していましたが、結果としてはクビアト選手が11番手、ガスリー選手が12番手と、Q2通過に0.1秒弱届かず惜しくもQ3進出を逃しました。しかしながら、2台ともに自由にタイヤを選択してレースをスタートできることはアドバンテージになりますので、この結果をポジティブに捕らえています。PUとしては、次戦のモンツァからは予選モードが使えなくなりますので、今日が予選用のスペシャルモードを使った最後の予選になりました。そのなかでも、前日に続き問題のない一日になりました。明日は4台が入賞を狙える位置からのレースになります。スパウェザーと呼ばれるレース中の雨など、状況変化に確実に対応してチャンスをものにできるよう、万全の準備で臨みます」マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)「僕たちにとって難しいレースウイークになると思ってましたが、バルテリ(メルセデス)とは非常に僅差ですし、3番手はポジティブな予選結果だと思っています。うまくラップをまとめましたが、トップとはまだ0.5秒差あります。しかし、メルセデスに対しては今季で一番差を縮められていると思います。予選では僕たちのマシンと相性がいいサーキットではないですが、この予選結果で決勝に臨めるのはとてもよかったですし明日のレースを楽しみにしています。晴れと雨どちらがいいということはないですが、レース中に天気が変われば戦況に変化が出ると思います。ここは予選で走ると素晴らしいトラックですし、例年決勝もエキサイティングなものになります。天気によっては去年のホッケンハイムのような特別なレースになるかもしれません。マシンバランスの向上には満足しています。いいスタートを切り、メルセデスといい勝負をし、最大限の結果を出したいと思います」アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)「5番手という結果には満足しています。4番手も可能だったと思いますが、最後のスティントのターン1で小さなミスをしてしまい、タイムをロスしてしまいました。あれがなければ4番手につけることも可能だったと思います。ベストラップはQ2でまだ改善すべき点はありますが、ひとまず満足しています。この週末はFP1のスタートからマシンの調子がよく、その状態が持続しています。マシンに微調整をほどこし、それがいい結果につながっています。一歩前進できましたし、さらに前進させることができればいいと思います。明日の決勝はマックス(フェルスタッペン)とは異なる戦略で、ソフトタイヤでのスタートとなります。このサーキットはターン1までの距離が短いので、スタートが重要になります。明日の展開は分かりませんが、雨が降る可能性もあり、エキサイティングなレースになるでしょう」ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)「予選では終始力強い走りができました。マシンの状態も昨日から徐々によくなってきており、エンジニアたちとともにいい方向に調整ができているので、金曜日から土曜日にかけての進歩に満足しています。明日はいいレースができると思うので、そのためにベストを尽くします。決勝は長いレースになりますし、スパなので、天気に左右される可能性もあります。雨になり、どんなことが起きてもライバルに負けないように、いい状態で走れるように最善を尽くします」ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)「Q2では10番手のノリス(メルセデス)とわずか0.04秒差だったので、Q3進出を果たしたかったです。最後のシケインをうまく攻略できずに、出口で失敗しました。トラクションを失い0.1秒はロスしました。しかし、決勝ではタイヤを選択できる位置からスタートします。雨が多いノルマンディ出身の僕にとっては、明日は雨になるとうれしいです(笑)。12番手からは上位も狙えると思っています。中団は接戦になると思いますが、最大限プッシュして入賞を狙います。できればタイヤ選択ができる中で最も前の11番手がよかったのですが、今日はダニール(クビアト)は速かったので、僕の努力が少し足りなかったと思っています」
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