ホンダF1は、2021年もレッドブル&トロロッソのエンジンサプライヤーとしてF1活動を継続することになった。11月27日(水)、ホンダF1は、2021年にむけてレッドブルとトロロッソとのF1エンジン供給契約を延長したことを発表。F1撤退も噂されていたホンダだが、少なくとも1年間はF1プロジェクトを継続することが確認された。
ホンダは、新しいレギュレーションが導入される2021年もF1を継続するかどうかを検討していることを公にしていた。2021年のエンジンレギュレーションはV6ターボ“パワーユニット”が継続される。ホンダF1は、2020年のF1パワーユニットの開発に1億4,000万ユーロ(約166億3000万)を投資すると報じられている。マネージングディレクターを務める山本雅史は「勝つことが最優先事項です。一度参加することに決めたからには、我々はとにかく勝利を目指しています。良い結果が得られたのはポジティブなことです。しかし、より重要なのはコストとのバランスです。トップランナーに追いつくために開発を加速するためには多くの予算を投入する必要があります。そして現在、現状を維持し、同時にコストを削減する方法を計画しています」と語っている。ホンダF1との契約延長により、レッドブルおよびトロロッソも新しいレギュレーションが導入する2021年以降もF1を継続する意思があることが確認された。レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、ホンダがF1撤退を決断した場合、レッドブルとしてもF1から撤退することを示唆していた。現在、2021年の新しいF1レギュレーションが発表され、リバティメディアは次のコンコルド協定の交渉を開始しているが、まだ正式にサインしているチームおよびマニュファクチャラーはなく、契約締結をもって正式にF1活動の継続が確定する。2015年にマクラーレンのパートナーとしてF1に復帰したホンダだが、マクラーレン・ホンダは信頼性とパフォーマンスの両面で苦戦を強いられ、3年間でパートナーシップを解消。昨年トロロッソへのパワーユット供給を開始したホンダは、今年からレッドブルにも供給を拡大。レッドブル・ホンダは、マックス・フェルスタッペンが3勝、2回のポールポジションを獲得。トロロッソ・ホンダも2回の表彰台を獲得するなど、ホンダのF1エンジンは戦えるエンジンであることを示している。レッドブル・レーシングは「We'll be #PoweredbyHonda in 2021! チームはホンダのハイブリッドパワーを使うためのパートナーシップ延長することを発表できて嬉しく思う」とコメント。トロロッソは「#PoweredbyHonda in 2021! ホンダがF1の新時代にチームへの供給を継続することを発表できて本当に嬉しい」とコメント。ホンダは「2021年もレッドブル・レーシング、トロロッソにパワーユニットを供給することに決まりました !これからも一緒にもっと上を目指します」と述べた。2020年、レッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボン、アルファ・タウリにチーム名を変更する予定のトロロッソは、ピエール・ガスリーとダニール・クビアトが引き続きドライバーを務める。2021年のレッドブル・ホンダのパートナーシップ継続は、マックス・フェルスタッペンの決断にも大きな影響を及ぼすことになる。マックス・フェルスタッペンは、レッドブルとの契約が2020年までとなっており、それ以降のチーム移籍の噂が絶えない。マックス・フェルスタッペンは「噂や推測があることは知っているけど、実際にはまったく影響はない。自分が持っているものは知っているし、自分がやらなければならないこともわかっている。結局はできるだけ早く運転するだけだ。それが僕が楽しんでいることだ。外部から出てくることに悩まされることなどない」と語っている。2020年はマックス・フェルスタッペンがF1史上最年少ワールドチャンピオンの記録を更新する最後のチャンスとなる。2020年にホンダのF1エンジンがタイトルを争う競争力を発揮することができれば、レッドブル/ホンダ/マックス・フェルスタッペンのパッケージを2021年以降も見ることができるかもしれない。他のエンジンメーカーでは、メルセデスはウィリアムズとの契約を2025年まで延長、そして、2021年から3年契約でマクラーレンにF1エンジンを供給することが決定しているが、コンストラクターとしては撤退するとの噂もある。また、ルノーはトップ交代によって早ければ今シーズン限りでF1から撤退するとも囁かれている。フェラーリに関してはまだ撤退を示唆することはないが、今後の分配金を含めた優遇措置を巡って論争になる可能性が残されている。
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