F1シンガポールGPの初日は、マックス・フェルスタッペンがFP1でトップタイム、FP2で2番手タイムを記録。Hondaパワーユニットを搭載するレッドブル・レーシングとトロロッソ・ホンダは力強いスタートを切った。FP1では、フェルスタッペンの首位に加え、このサーキットで初の走行となるアレクサンダー・アルボンも5番手とレッドブル・レーシングの2台が上位につける。
トロロッソも、ダニール・クビアトが9番手、ピエール・ガスリーはクビアトと0.072秒差の10番手となり、両チームともに好スタートを切った。照明が照らされる中行われたFP2でも、Hondaパワーユニット勢は好調を維持。フェルスタッペンは予選シミュレーションの走行を行い、ルイス・ハミルトン(メルセデス)から0.184秒差の2番手でセッションを終えた。アルボンはFP2のセッション中、ターン10でバリアに衝突し、フロントウイングを破損したが、ウイングの交換後には再度5番手のタイムを記録した。一方、トロロッソはガスリーがFP2で10番手、そこから0.076秒差の11番手にクビアトが続く結果となった。田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)「今日のシンガポールGP初日は、FP1で4台がトップ10に入り、気温が下がり決勝や予選に近いコンディションになったFP2でも、両チームともに競争力のある走りをみせることができました。明日以降に向けていいスタートを切ることができましたので、予選でも今日のようなパフォーマンスを発揮できればと考えています」アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)「いい滑り出しとは言えません。特にロングランで、タイヤに問題を抱えていました。しかし、僕は僕自身のパフォーマンスとマシンに慣れることにフォーカスしていて、マシンのフィーリングはいいです。コースの攻略が簡単ではないので、僕にとって最も重要なのは、リズムをつかむことだと思います。今日は残念なことにコースオフも喫してしまいました。FP2ではプッシュしているときに、ロックアップしてしまい、バリアに当たって、フロントウイングを失ってしまうという状況でした。少しだけ自信が揺らぐ部分がありましたが、その後のラップタイムとしては問題がなかったのはよかったと思います。このサーキットでの走行は初めてですが、シミュレーションでの状況とよく似ていると感じています。コースは非常にテクニカルで、コーナーも多いので一つのミスが命取りになります。限界を攻めながらも、スムーズなドライビングが求められます。それに、僕自身のみでなく、タイヤやブレーキへの熱対策も必要になります。明日は2列目を目指して予選に挑みたいと思います」マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)「いい初日になりました。競争力もありましたし、マシンの状態はFP1、FP2ともに非常にいい状態でした。予選のシミュレーションをしていたところ、最終セクターでトラフィックに引っかかってしまい、ハードタイヤと比べてコンマ2秒だけのタイムアップにとどまってしまいました。もっとタイムアップを目指せたと思います。ロングランでもショートランでも力強い走りができていると思いますが、ルイス(ハミルトン)もかなり速そうです。コースは非常にバンピーで、攻略するのは簡単ではありません。しかし、競争力のあるマシンで走れることは本当に楽しいです。ここから改善できるものはいろいろありますが、今のところマシンの出来は95%くらいのところにあるので、予選やレースに向けてポジティブに感じています」ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)「いい初日を送ることができました。セッションではいくつかのテストを行いましたが、マシンを改善するために、今夜いくつか対策を打つ必要があります。両セッションともにトップ10に入ることができ、幸先のよいスタートとなりました。ペースも悪くないと思います。予選は非常にタイトな戦いになると思うので、明日上位に進出するために、今日のデータをしっかりと分析することが重要になると思います。マシンの感触がいいですし、自信を持って臨むことができています」ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)「順調な初日になりましたし、セッションを通じてテストプログラムをやりきることができました。明日に向けて、マシンバランスを改善するために、いろいろと仕事に取り組まなくてはなりません。今日の結果には満足していますし、明日に向けてマシンをよりよくするためにも、明日はさらに学ぶことが出てくると感じています。タイムはまだまだ上げられると思いますし、そのために最善を尽くそうと思います」
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