ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、F1イギリスGPでマックス・フェルスタッペンが抱えていたターボラグの問題は根本的な問題ではないものの、ホンダとして重要な問題だと捉えていると語る。ホンダは、F1フランスGPで“スペック3”エンジンを投入。レッドブルもシャシー側を改善し、オーストリアGPでは今季初優勝。続く、イギリスGPでもフェラーリを上回り、表彰台に挑戦するペースをみせた。
しかし、マックス・フェルスタッペンはF1イギリスGPの週末に頻繁にターボラグの問題を訴えており、予選ではそれによって0.15~0.2秒を失ってポールポジション争いを逃したと感じていると語っていた。問題はスロットルを介したマックス・フェルスタッペンの供給がエンジンと合致していないことによる小さなキャリブレーションの問題だと考えられている。通常であれば、ステアリングのエンジン設定の調整によってすぐに解決できる問題であるはずだが、シルバーストンでは解決しなかった。今週、ホンダは徹底的に調査しており、次戦ドイツGPまでに対応できることを目指している。ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、今週HDR Sakuraと現場で分析を継続しており、“どのキャリブレーションを変更する必要があるか、フィーリングや問題を修正するためにどれくらいの変更が必要か”を検討していると語る。「我々はマックスとこの問題について、どのRPM、どこでスロットルを踏み、それがどのように適用され、いつラグを感じたのかなど、詳細について話し合いました」と田辺豊治はコメント。「それから正確な場所を調べました」この問題は信頼性問題のような根本的な問題ではないが、田辺豊治はホンダとして、ドライバー、チームにとっての“技術的、パフォーマンス面、そしてエンジニアリングの面で大きな問題”だと考えていると語った。「故障などの問題ではありません。別の種類の問題です」と田辺豊治はコメント。「ですが、我々は重要な問題だと理解しています」レッドブルのF1チームを務めるクリスチャン・ホーナーは、この問題はシャシー側の改善の結果であり、マックス・フェルスタッペンは以前の“クルマの許容範囲”とは異なる方法でスロットルを適用しているためだと考えている。「マックスがスロットルを適用するスピードの問題にすぎないと思っている」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「これまで見たことがないものだ。なので、ダイナモ上で片付けられることができる種類の問題だ」「ホンダの問題だと思うが、彼らはそれについてかなり自信があるようだ」