F1イギリスGP予選は、ホンダのF1エンジンを搭載した4台のうち3台がトップ10に入り、レッドブル・ホンダはポールポジションとの差をわずか0.2秒という僅差での結果だった。マシンバランスの最適化に苦戦したトロロッソ・ホンダのダニール・クビアトは、惜しくも0.072秒足りずQ1にて敗退。17番グリッドという結果となった。一方、チームメートのアレクサンダー・アルボンとレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、ピエール・ガスリーはQ2でもすばらしいパフォーマンスを発揮し、トップ10を決めるQ3へと進出。
マックス・フェルスタッペンはQ3でポールポジションに迫る速さをみせ、トップとわずか0.179秒差のタイムをマークしチェッカーを受けた。激しい接戦となった予選でフェルスタッペンは決勝4番グリッドを獲得し、すべてのセッションにおいてフェルスタッペンに迫る勢いを見せたピエール・ガスリーが5番グリッドに続く結果となった。レッドブル・ホンダの両選手は、ベストタイムを出したQ2で使用したミディアムタイヤで明日の決勝レースをスタートすることになる。アレクサンダー・アルボン選手はQ3の2回目のアタックで、すべてのセクターで自己ベストタイムを0.15秒ずつ更新する走りを見せ、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグを抑えて9番グリッドを獲得した。田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)「今日の予選では、3台のマシンがQ3に進出することができました。Aston Martin Red Bull Racingの2台はフェルスタッペン選手が4番手、ガスリー選手が5番手といいポジションですので、明日のレースで表彰台争いに絡めるよう、きっちりと準備を進めます。Red Bull Toro Rosso Hondaのアルボン選手もモナコ以来のQ3進出を果たし9番手ですので、明日は確実にポイント獲得につなげたいと思います。クビアト選手については0.07秒という非常に僅差でQ2進出を逃したことは残念でしたが、ロングランペースは悪くありませんので、ポイント圏内を目指してチャレンジを続けていければと考えています」マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)「明日の決勝は2列目グリッドからスタートとなり、満足しています。予選の前はあまり納得がいかず、いいマシンのバランスを探していました。高速コーナーが続くこのサーキットでは、いいラップタイムを出すにはマシンに十分な自信が必要です。予選までにすばらしい改善を見せ、いいセットアップを見つけることができました。残念なことに、ラグの問題があり低速コーナーでタイムロスをしてしまいましたが、ポールポジションとのタイム差は本当にわずかだったので、『すべてパーフェクトだったらポールポジション争いもできたかもしれない』と思うと歯がゆい結果ではあります。このコースのストレートに最適なウイング角を見つけられていると思います。今日の予選でのマシンのバランスには手応えを感じているので、普段からよりよいパフォーマンスを発揮できている決勝レースには自信があります。タイヤへの負担が大きいコースのため、戦略が重要となりますが、決勝でいい戦いができるよう全力を尽くします」ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)「いいグリッドポジションを予選で獲得できましたし、チームとして大きく前進することができたのではないでしょうか。フリー走行での感触はよく、レースウイークを通してチーム一丸となって改善に努めたおかげで、予選には万全な体制で臨めたと思います。Q3では完ぺきなラップとはなりませんでしたが、ミディアムタイヤで5番グリッドから決勝をスタートできることに満足しています。このレースウイークを通してポジティブな結果を出せていますし、これまでより大きく改善できている手応えもあるので、あとは明日の決勝に集中するだけです。金曜日でのレースペースの手応えはよく、マシンの仕上がりにも十分自信があるので、明日のレースがとても楽しみです」アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)「今日の結果にとても満足しています。このレースウイークではどのセッションでもトップ10入りすることができましたが、他のどのチームも予選では手強い相手になると予想していました。しかし走れば走るほどマシンのバランスもよくなり、予選をうまくまとめることができたのではないかと思います。タフなレースが続きましたが、再びQ3に進出することができました。マシンの仕上がりにはとても満足していますし、このサーキットが大好きです。レースウイークを通してマシンの感触はよく、路面が次第にグリップし始めると、さらにマシンのパフォーマンスを引き出して走行することができました。P2の結果からレースでのペースはよかったですし、タイヤとの相性もよさそうなので、明日はどんなレースを見せることができるかとても楽しみです」ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)「マシンのバランスにあまり納得がいかず、正しい方向性を見出せなかったように感じました。この週末で自分のリズムがつかめずにいるので、明日の決勝でなにができるか十分に解析する必要があると思います。P3では著しい改善が見られたのですが、予選では思ったようなマシンのパフォーマンスは発揮されませんでした。今日のように中団が僅差であると、たった0.1、2秒でもQ2進出を逃す大きな差となってしまうようです」
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