ホンダF1は、2019年シーズンにさらなるF1エンジンアップグレードを計画しており、“スペック4”では予選モードの改善を目標にしていると語る。F1オーストリアGPではレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが優勝。ホンダとして2015年のF1復帰以降初、通算では2006年8月のハンガリーグランプリ以来13年ぶり73度目のグランプリ制覇となった。
レッドブル・ホンダのパッケージは、冷却に問題を抱えたメルセデスとストレートで優勢だがタイヤに問題を抱えるフェラーリを凌駕した。ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治、次のステップは予選モードの向上ではあることは“もちろん”だが、レーストリムにおいても進歩を遂げる必要があると考えている。「我々はできるだけエンジンを最大限に活用しようとしています。ですが、すぐにもっと高めるのは簡単なことではありません」と田辺豊治は Autosport にコメント。「しかし、我々は発展を続けています。おそらく次のスペックやアップデートになると思います。ですが、次のレースではありません!」ホンダはF1フランスGPで“スペック3”エンジンを投入。アップグレードされた内燃エンジンとターボチャージャーはわずかなパワー増加と改善された信頼性をもたらした。ホンダは、レースではメルセデスやフェラーリのレベルにかなり近づいているように見えるが、予選での差はどれくらいあるかと質問された田辺豊治は「そうですね、他と比較して予選ではギャップは大きいと思っています。レースでもまだ遅れを取っていますが、予選ほどではありません」とコメント。「なので、我々が追いつく必要がある次のステップは予選モードということになります。しかし、それは容易なことではありません。」ホンダは、今シーズン少なくとも4基のエンジンを使用することになると予想されていた。スペック3エンジンの早期の導入はさらなるアップグレードのための扉を開いた。それは3基のエンジンを使用するという従来の計画に固執しようとするライバルのフェラーリとメルセデスと比較してボーナスとなる。ホンダがF1フランスGPで3回目のアップグレードの投入を発表した後、ホンダF1のマネージングディレクターを務める山本雅史は「我々はパフォーマンスと信頼性のバランスを取りながら開発を続けていきます。レッドブルをサポートするために今後のアップグレードでもっと改善したいと思っています」とコメント。「もちろん、来年に向けての見通しも含まれていますが、準備ができたとき 、十分な信頼性とパフォーマンスが得られたと思ったときに使用したいです」レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、“スペック4”の導入がF1イタリアGP周辺になると語っている。