ホンダは、レッドブル・レーシングとスクデーリア・トロ・ロッソとともに2019年のF1世界選手権 第7戦 カナダGPに挑む。レースが行われるジル・ヴィルヌーブサーキットは、ファンにもドライバーにも愛されているサーキットで過去に39回カナダグランプリの会場になってきた。40回目の開催となる今年は、ピットとパドックが一新され、ここからまた新たな歴史を刻むことになる。
長いストレート、ハードなブレーキング、高速かつ低いグリップという特徴を持ったこのコースの攻略は簡単なものではないが、熱心なファンに迎えられ、例年エキサイティングなレースが展開されている。田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)「今シーズン初の4台入賞という結果を得られたモナコでのレースを終え、次はいったんヨーロッパを離れてカナダに向かいます。今回レースが行われるジル・ヴィルヌーブサーキットは、ロングストレートとタイトな低速コーナーが特徴で、パワーセンシティビティが高くパワーユニットの性能が重要になるトラックとして知られています。低速コーナー進入時のブレーキングで充電したバッテリーの電力をストレート区間に配分するのですが、ロングストレートを始め、それぞれの箇所にどのように配分していくかなどがキーになります。ここまで、スペイン、モナコと、異なるタイプのサーキットでいいパフォーマンスを発揮できたことはポジティブに捉えています。ここカナダはまた別のタイプのサーキットですので、その特性に合わせた準備を進めています。個人的には、1992年にゲルハルト・ベルガーとともに勝利を挙げた思い出がある場所です。今回もいい結果を得られればと思っています」アレクサンダー・アルボン (トロロッソ・ホンダ)「初めて走るコースは本当におもしろいものだと思いますし、そこでのレースにワクワクしています。本当にここはドライバーズサーキットで、最終コーナーの壁と「遊ぶ」ことを、すべてのドライバーが愛しています。これまでモントリオールに行ったことはありませんが、バルセロナやモナコのような要素を持つすばらしいトラックだと聞いています」ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)「カナダGPは非常にクラシカルなイベントで、ドライブするのが楽しいコースです。長いストレートとハードブレーキゾーンを持つサーキットなので、レースは常に刺激的です。そして、DRSゾーンでは観客にとってもおもしろいたくさんのオーバーテイクが見られると思います」ピエール・ガスリー (レッドブル・ホンダ)「カナダはすばらしい場所だし、フランス語圏なことも僕を少し楽にしてくれる要素だと思います。モントリオールは多くの歴史を持つトラックで、その長いストレートでいくつか名勝負を生み出してきました。カナダでレースをしたのは一度きりなので、モントリオールについてはあまり知りませんが、また来ることができてうれしいです。また、チームにとっても相性のいいコースだと思います。マックス(フェルスタッペン)は昨年3位でフィニッシュしていますし、ダニエル(リカルド)が初優勝を遂げた場所です。Red Bullとしては成功を収めてきたサーキットだと思います。昨年のレースでは11位とまずまずでしたが、今年はさらにいい結果を目指します」マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)「モントリオールを訪れるのをいつも楽しみにしています。ストレートがメインなように見えますが、それだけではなく、意外と難しいコースレイアウトだと思います。シケインの攻略と、どのように縁石に乗るかがかなり重要で、ミスをすると、大きな代償を払うことになります。コーナーは全て、左から右、または右から左につながっていて、一つでも間違えると走りのリズム全体が崩れてしまいます。ここはオーバーテイクもできるので、いつもここに来るのを楽しみにしています。カナダではフェラーリの競争力が高まると予想されていますし、僕たちにとっては難しい展開かもしれませんが、いつものように最大限の結果を残そうと思います」関連:2019年 F1カナダGP テレビ放送時間&タイムスケジュール