元F1ドライバーのステファン・ヨハンソンは、マクラーレン・ホンダが1980年代後半から1990年代初めにかけて圧勝するまでには5年間の努力を要したと語る。今シーズン、ホンダがマクラーレンのエンジンパートナーとしてF1に復帰し、大きな話題と高い期待、そして過去の栄光の幻想のなかで、新生マクラーレン・ホンダは2015年シーズンを迎えた。
しかし、過去の成功をそのまま再現できないことがすぐに明らかになった。ステファン・ヨハンソンは「誰しもが、マクラーレン・ホンダがアラン・プロストやアイルトン・セナと共に大活躍した数年の“黄金時代”についてばかり話している」とコメント。「ホンダはF1で過ごす5年観でようやく彼らの代名詞とも言えるエンジンを開発したが、それまでマクラーレン・ホンダの活躍が始まっていなかったことを忘れがちだ」「初期の頃はまったく楽ではなかった。ホンダがスピリットと共に参戦した1983年の最初のマシンをドライブした私はよくわかる。当時も今も、シナリオはほとんど変わらない」「あの頃はよく、もう毎日のフィジカルトレーニングをするのをやめようかなと冗談を言ったものだ。どのセッションでもエンジンがブローしてしまい、スペアカーに乗り替えてセッションを走り切るためにはピットに猛ダッシュしなければならず、平日のトレーニングよりもレース週末の方が走り込んでいたからね。もちろん最終的に彼らはやり遂げたし、撤退を決断するまで優位を誇っていた」