ダカールラリー2018の最終ステージでホンダのケビン・ベナバイズはコルドバでのゴールラインをトップでフィニッシュ。約9000キロに及んだラリーを総合2位で終えた。2018年のダカールラリー最終日となった1月20日、コルドバ北部で競技区間120kmのステージ14が行われた。ルートには点在する渡河セクションがあり、その周囲には多くのラリーファンが詰めかけ、ペルーのリマから走り続けた勇者たちが迎えたこの日を祝福した。
ダカールの慣例にならい、リバースグリッドスタートとなったこのステージで、Monster Energy Honda Teamのケビン・ベナバイズは、10時33分に84番手でスタート。途中2箇所設けられたウエイポイント(GPSで規定された通過点)を全体トップとなるタイムで通過し、ステージ優勝。また、この走りにより総合2位を確定させた。これまで、ケビン・ベナバイズは2016年に記録した総合4位から記録を伸ばした結果となる。そして、2013年にホンダがダカールに復帰してからの記録としては、2015年のパウロ・ゴンサルヴェスが獲得した総合2位とタイ記録となっている。また、今回のラリー直前の負傷により出走を取りやめたパウロ・ゴンザルヴェスの代役としてMonster Energy Honda Teamに加入したイグナシオ・コルネホも、最終ステージで快走を見せた。最終日を総合10位からスタートしたイグナシオ・コルネホ。しかし、総合11位から追い上げるライバルとの時間差がわずかしかなく、トップ10を守るためにこの最終ステージが大切な決戦の場となった。ウエイポイント1でライバルに29秒リードし、ウエイポイント2では3分弱までその差を広げる。そのリードをフィニッシュラインまで守り、総合10位を確定させた。イグナシオ・コルネホはステージ4で7番手タイムを記録したほか、チームライダーのサポートでも連携しながら、常に総合順位を15位以内として二週間を戦ってきた。結果総合でも10位となり、ダカールラリーのシングルフィニッシュ経験者が多いリザルトのなかで、その活躍を見せ、自身の夢を達成した。また、MEC TEAMからCRF450 RALLYに乗り参戦した2名のライダー、マーティン・デュプレシ(アルゼンチン)が総合18位、マーク・サミュエルズ(米国)は総合21位でラリーを完走している。ケビン・ベナバイズ (ステージ14 1位/総合 2位)「すばらしいダカールでした。私は本当に幸せで、とてもいい気分です。とてもタフでした。私たちは最後まで必死で戦いました。私たちにはいつもすばらしい戦略があったし、毎ステージでポディウムに上がり、ある時点では総合トップにもいました。ステージ10で起こったことに関しては残念ですが、私たちはいつも前を向いていなければなりません。十分に達成できる順位だと始めから確信はしていましたが、最終的に私たちは最後のステージで優勝し、総合2位でダカールを終える事ができたのです」イグナシオ・コルネホ (ステージ14 9位/総合 10位)「私達は戦略的にダカールを戦うためにスタートを切りました。ペルーで始まり、ボリビアで苦しみ、そしてアルゼンチンで取り戻すことができました。ステージを7位~15位ほどで走り、ダカールラリーでトップ10フィニッシュをする。これは数年前から計画していたものです。それが叶いました。Monster Energy Honda Teamとともにそれができたことを本当にうれしく思うと同時に、このチャンスを与えてくれて感謝しています。簡単なレースではありませんでしたが、トラブルなく終えることができました」本田太一 (Monster Energy Honda Team ラリー・プロジェクト・リーダー)「2018年のダカールラリーがコルドバでフィニッシュを迎えました。ケビン・ベナバイズ選手がファイナルステージで優勝、総合2位を獲得しました。ラリー中、たくさんの応援をいただいたことに感謝します。ありがとうございました。Monster Energy Honda Teamは、ここ、フィニッシュラインまで逆転を狙いチーム一丸となって勝利を目指してきました。残念ながら総合優勝は叶いませんでした。この結果をしっかりと受け止め次に進めたいと思います。チームのライダー、ラリーを共に戦ったスタッフ、スポンサーの皆さま、マシン開発やラリー関連を担当して下さったHondaのスタッフにも、改めて御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。ダカールラリーへの挑戦は続きます。引き続きチームへの応援をよろしくお願い申し上げます」関連:ダカールラリー2018 結果:カルロス・サインツが2度目の総合優勝!
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