フェラーリのルイス・ハミルトンは、2025年F1カナダGP決勝中に“思わぬ遭遇”によってレースを狂わされた。12周目、サーキット・ジル・ヴィルヌーヴでグラウンドホッグ(ウッドチャック)を轢いてしまい、マシンにダメージを負ったと明かした。ヴィーガンで知られるハミルトンは、日曜日の決勝13周目に動物と接触。フェラーリのフロアに大きなダメージを負い、ペースが大きく落ち込んだ結果、チームメイトのシャルル・ルクレールの後ろとなる6位でレースを終えた。
40歳のイギリス人ドライバーであるハミルトンは、接触について深く落胆していると語った。「それまではかなり良い感触だった。スタートは良くて、ポジションもキープできていて、タイヤマネジメントも順調だった。前向きな気持ちでいた」とハミルトンはSky Sports F1に語った。「自分では見えなかったけど、ウッドチャックを轢いたと聞いた。それは本当に胸が張り裂ける。僕は動物が大好きで、すごく悲しい。とても酷い出来事だ。ここでは一度もそんなことはなかったのに」「フロアの右側には穴が空いて、ベーンは全部なくなってしまった」「それに加えて、途中でブレーキにも問題が出てきた。ピットストップも最初は少し引っ張りすぎて、復帰時にはトラフィックの中に戻ることになった。あれこれと悪いことが重なっていった」「それでも最後まで走り切れたのは良かった。特にブレーキの問題があった中でポイントを取れたのはありがたかった」フェラーリF1代表のフレデリック・バスールも、F1公式チャンネルに次のように語った。「8周目か9周目にマーモットと大きく接触してしまった。それでフロア前方がすべて損傷した」Sky Sports F1の解説者マーティン・ブランドルは、ハミルトンが失ったダウンフォースが20ポイントにもおよび、これは1周あたり約0.5秒に相当すると説明した。ハミルトンはカナダGP決勝13周目にウッドチャックを轢いてしまい、フロアに重大な損傷を負ったフェラーリにアップグレードを求めるハミルトンハミルトンはまた、現在のフェラーリが上位勢と戦うにはアップグレードが必要だと強調。現状ではメルセデス、レッドブル、マクラーレンに大きく後れを取っていると認めた。「僕たちには本当にアップグレードが必要だし、いろいろなことを変えないといけない。そうしないとトップと戦えない」と語った。フェラーリにアップグレードの予定があるかどうか尋ねられると、ハミルトンはこう答えた。「チームはあまりそのことについて話さない。僕の方からずっと追いかけている状態なんだ」「来週には何かがあるとは聞いているけど、大きなものではないと思う。今年はそういうシーズンなんじゃないかな」