ルイス・ハミルトンは、スクーデリア・フェラーリが採用しているブレンボ製ブレーキへの不安を払拭したようだ。スクーデリア・フェラーリはバルセロナで、3日間にわたる旧型車でのプライベートテストを開始した。その最大の理由の一つは、ルイス・ハミルトンにフェラーリのマシンのさまざまな要素に慣れ親しむための十分な走行距離を与えることである。
しかし、フェラーリが安心していられる点が一つある。それはフェラーリが採用するブレンボ製ブレーキシステムであり、ルイス・ハミルトンはこれに満足していると伝えられている。メルセデスではカーボン・インダストリーズ製のディスクを使用していたため、慣れるまでには時間がかかったはずだ。そのため、ハミルトンがフェラーリにブレンボ製パッドとキャリパーを搭載したカーボン・インダストリーズ製ディスクへの変更を要求したという噂が流れた。この噂を否定する記事をスペインのMarcaが報じた。「当時、ハミルトンがフェラーリに変更を求めたと言われていたが、マルカが入手した情報によると、そのような要求は存在しなかった。分かっているのは、特に、2024年のブレーキ問題の解決策に関して、フィオラノテスト後の彼のコメントが非常にポジティブだったということだ。」ルイス・ハミルトンがブレーキについてポジティブなフィードバックをしたのは、マシンがブレーキを効かせたまま旋回できる能力があったからだ。メルセデスでは同じグラウンドエフェクトの規制に特に苦戦したため、それは当てはまらないようだ。しかし、ルイス・ハミルトンにはまだ取り組むべき課題がいくつかある。フェラーリのグラウンドエフェクトカーのセットアップは、メルセデスとは大きく異なる。その中にはステアリングホイール、ペダル、エンジンなどが含まれる。ハミルトンは相当な努力を傾けなければならないステアリングホイールのレイアウトは、おそらくF1ドライバーが最も独自に開発するシステムである。各ドライバーは、ボタンやトグルの位置について異なる好みを持っている。彼がほとんどコントロールできないもののひとつに、ステアリングの機械的なフィードバックがある。ハミルトンは3日間のテストでこれに慣れなければならない。もうひとつは、メルセデスからフェラーリへのパワーユニットの変更である。ハミルトンが慣れ親しむ必要があるのはパワー供給の仕組みだが、その構造とシャシーへの影響もまた別問題である。構造的には、メルセデスとフェラーリのパワーユニットは大きく異なる。そのため、7度のチャンピオンが把握する必要があるシャシーの重心にも影響が出る。最後の違いは、ペダルからのフィードバックと感度である。F1マシンのブレーキはどのマシンも非常に硬いが、わずかな硬さの違いでも大きな違いを生む可能性がある。同様に、フェラーリのスロットルペダルはハミルトンが慣れ親しんだものとはまったく異なる感度と戻り強度を持つ可能性がある。
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