ルイス・ハミルトンは、グランプリレースを揺るがした最近のコース外での論争を受け、F1は「本当に重要な瞬間」を迎えていると語った。レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーによるチーム従業員への不正行為疑惑は、この1カ月間、世界中で大きな話題となっている。
この論争に続いて、FIA会長のモハメド・ビン・スライエムが関与した内部調査のニュースも飛び込んできた。過去17年間参戦してきたF1世界選手権が現在、コース外の出来事に支配されているのを悲しんでいるかとの質問されたハミルトンは、その影響を懸念していると明言した。「このスポーツを愛する者として、今起きていることを見てがっかりしているのは確かだ」とハミルトンは語った。「外の世界から見て、いいようには見えない」「このスポーツにとって、自分たちの行動に責任を持ち、その価値観を示し、貫くことが本当に重要な時期だと思う」「そして、僕たちが世界に何を示すか、どのように対処するかという点で、スポーツにとって本当に極めて重要な瞬間だと思う。そして、これまであまりうまく扱われてこなかった」「透明性が本当に重要だ。そして、僕は今後何らかの進歩が見られることを本当に望んでいる」「このようなことが続くような年にならないことを願っている。でも、それは僕たちがスポーツ内で抱えているいくつかの問題を浮き彫りにしる」「僕たちがダイバーシティ(多様性)、インクルージョン(包括性)について語るとき、例えばインクルージョン、そしてこの環境で人々が心地よく感じられるようにすることが鍵となる。そして、それは明らかにそうではない」ハミルトンはその後、ファンは「僕たちを信頼する必要があり、スポーツを信頼できる必要がある」と付け加えた。長年にわたって「ピラニア・クラブ」のような振る舞いに慣れたかと質問されたハミルトンは「ある意味で。なんて言っていいかわからないけど」と答えた。「これは、僕が好きなスポーツの一部ではない。でも、ビジネスではこういうことがあるんだろうね。間違いなく面白い時代だよ」現在進行中のホーナー騒動がレッドブルに及ぼす潜在的な影響について、ハミルトンはマクラーレンでの経験、特にロン・デニスのリーダーシップが疑問視されたときに起きた混乱について興味深い見解を示した。「僕の経験から言えば、マクラーレンにいた頃、似たようなことを経験をした。ある意味、自分たちのリーダーが疑問視され、困難な時期を過ごした」とハミルトンは説明した。「そしてそれはすべての人に影響を与えた」「たとえば、僕たちがロンを失ったときのことを思い出す。ロンが経験したことや、僕たちが取らなければならなかった措置は、ある意味で僕たち全員に影響を与えた」「リーダーというのは非常に重要で、チームの方向性を示し、このスポーツの核となる価値観や誠実さを守るようにする」「そして、同じように重要な人たちはもっと下にもたくさんいるけれど、そのリーダーこそがF1が目指している目的地への鍵になると思う」F1の何が好きかと尋ねられたハミルトンは、競争と、より競争力を高めるための継続的な探求を今も楽しんでいると明言した。39歳のハミルトンは、2025年にフェラーリに移籍するまで11年間在籍したメルセデスとの最後の年を迎えようとしている。「僕がこのスポーツで好きなのはチームの要素であり、競争であり、みんながベストを尽くすことだ」とハミルトンは振り返った。「チーム内の全員が同じ方向に向かって漕ぎ出し、ほとんど達成不可能なものを追い求める。信じられないようなことだ」「そして接戦。それこそが、このスポーツでもっと見たいものなんだ」「シューマッハの支配もあったし、僕の時代の支配もあった。それは常に起こることだ。レッドブルから何かを奪うことはできない。彼らは素晴らしい仕事をしてきた」「つまり、彼らがチームとしてやってきたことはすべて、本当に素晴らしいと思う。彼らは本当に高いハードルを上げてくれた。僕たちはは皆、それに到達するために努力している」「もっと接近した戦いができれば最高だ。でも、それが今取り組まれていることだと思う」