メルセデスF1のルイスハミルトンは、ポーパシング対策としてW13の車高をこれ以上上げることはできないと語る。今シーズン、メルセデスF1は最もポーパシングの問題に苦しんでいるチームといっても過言ではない。その結果、スピードが不足しているだけでなく、車が繰り返し激しく地面に叩きつけられることで、ドライバーの身体面にも影響が及んでいる。
カナダグランプリに先立って、FIA(国際自動車連盟)によって、車が許容される垂直振動の量を制限する新しい技術指令がによって発行され、それを満たせない車は車高を10mm上げることが強制されるとされている。ポーパシングは車高を上げることで軽減されるため、FIAの介入を求めたメルセデスF1に対してライバルチームから猛反発があったが、ルイス・ハミルトンは、メルセデスF1はW13の車高をすでに最大限まで上げており、これ以上高くすることができないと説明する。「前回のレース(アゼルバイジャン)とそれ以前のレースで、僕たちは車高を上げていたけど、それでもまだバンシングしていた」とルイス・ハミルトンはカナダで語った。「ポーポイズ現象とは、車の下の流れの構造に関するものだ。だから、シーズンのほとんどで、僕たちは非常に高い車高で車を走らせてきた。バルセロナで少し低くできるようになった」「バルセロナでは、高速コーナーを除いて、初めてバウンシングがなかった。でも、モナコとバクーに再び発生したので、もう一度車高を上げなければならなかった。しかし、車を上げても、車はまだ跳ねている状況だ。そして、実際に僕たちはこれ以上高くなることはでない。リアサスペンションに制限されている」「車高を高くすると自然とパフォーマンスが低下するけど、このポーパシングは車の下の流れが乱れることによって引き起こされる」「だから、微小脳震盪に関して、僕は過去数ヶ月で間違いなくはるかに多くの頭痛を抱えていた。でも、僕はそれについての専門家に診てもらってはいない。あまりそれを真剣に受け止めたり、鎮痛剤を飲んだりはしていない。脳震盪がないことを願っている」メルセデスF1は少なくともカナダでパフォーマンスの向上が見られ、ルイス・ハミルトンは3位、チームメイトのジョージ・ラッセルは4位でフィニッシュした。ルイス・ハミルトンは、バクーで10Gのバウンドを経験していたたが、モントリオールでははるかに小さかったと述べた。「バクーでは10Gだったけど、ここでは最大でも2Gから3Gだった」とルイス・ハミルトンはAuto Motor und Sportに語った。「初めて、最後までリーダーが視界に入っていた。僕たちは、レッドブルやフェラーリと同じくらい速いときもあった」