ルイス・ハミルトンは、2019年シーズン以降の契約についてメルセデス以外のチームからもアプローチがあったが、そのオファーを真剣に検討するようなことはなかったと明かした。メルセデスは7月19日(木)にルイス・ハミルトンと新たに2年契約を締結したことを発表。4度のワールドチャンピオンであるハミルトンは2020年末までメルセデスに残留することが決定した。
ルイス・ハミルトンのメルセデス残留はほぼ確実だと見られていたものの、基本契約に合意した後、詳細についての交渉は数カ月にわたって続けられた。現在の3強チームと中団勢との間に大きなパフォーマンス差を考えれば、ルイス・ハミルトンにとって他に移籍先として考えられるのはフェラーリとレッドブルしかない。ルイス・ハミルトンはそのうちの1チームから契約交渉についてオファーがあったことを明かした。「他のチームから1件のアプローチがあった。でも、それについてあまり時間をかけるようなことはなかった。皆さんが望むなら自由に仮定してもいいよ」とルイス・ハミルトンは語った。将来的なフェラーリ移籍が報じられていたルイス・ハミルトンだが、メルセデスとの2年間という契約期間は、まだF1側とチーム側が2021年以降の商業契約について合意に至っていないことを考慮した“戦略的な判断”だったと説明してた。「そうだね。僕が個人的に2年契約を希望した」とルイス・ハミルトンはコメント。「3年という話もあったけど、F1では様々なことが変わりつつある。まだF1は2021年シーズン以降について全てのチームにコミットしていない。そこらへんの全てどうなるのかに興味を持っている」「未知の部分にまで自分がコミットするというのは想像できなかった。メルセデスにいる自分であれば容易に想像できるけどね。でも、商業的に全てが変化するかもしれない。だから、身動きできないコーナーに自分を置きたくはなかった。つまり、僕自身の戦略的な判断だ」ルイス・ハミルトンは、メルセデスとの契約は1ヶ月前に合意していたとし、発表が遅れた理由についても説明した。「モナコ前後で完了していたかもしれない。そのあと『トト、ここは変えることはできる?それともこうすることはできる?』といった会話はいろいろとあった。さらに数週間それを再検討するようなことはなかったけどね。僕たちは時間をかけた」「それに自分の時間をかえることに決めた。このような大きな決断をするときは、数週間でできるものではない。それも可能だけど、決断を下すときは『おっと。あれについて考えておくべきだった』となるものだからね」「自分がやったなかで最長の交渉だったけど、その期間中、毎週話し合っていたわけではない。シーズン序盤に話し合いを開始したけど、後回しにしていたんだ。契約はしっかりしたものだったし、焦る必要はないと感じていた。とにかく僕が準備ができていて、僕たちが準備が整ったときに行いたかった。最終的にホームで席についてからは本当に素早く物事が進んだ」ルイス・ハミルトンは、大部分のF1ドライバーと異なりマネジメントを介さずに自らで契約交渉を行っている。それはメルセデスのチーム代表であるトト・ヴォルフとの信頼を築くことに役立ったと述べた。「示されていることのひとつは、お互いの間にある信頼だ。僕は初日から『他の誰とも交渉はしてはいない。他のオプションを見極めるために調査するつもりはないし、あなたと他の誰かを戦わせるようなことはしない』と伝えていた。『あなたに電話をしてくるドライバーがいることはわかっている。それは当然のことだ。でも、あなたも他のことを考えていないと信じているし、時間はかけられるることができるはずだ』とね」「素晴らしかった。僕はこのプロセスに本当に満足している。交渉段階を楽しんでいた。緊張感があったし、学習経験にもなった。話している相手のことをよく知ることができる。面白いことだ。僕は楽しんだけどね。チームとの契約はこれで3回目だ。プランをとても楽しみにしている」「僕がこれからやりたいこと、そして、このチームで彼らと一緒に達成したいことについての精神的に焦点を当てていく部分について詳しく語るつもりはないけど、これから2年間続いてく旅路に興奮している。僕らは物凄いことを成し遂げられるはずだ」関連:メルセデス、ルイス・ハミルトンとの2020年までの2年契約を発表