メルセデスが、F1ヨーロッパGPの決勝レース中にルイス・ハミルトンに発生したエンジンモードの問題について説明した。10番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトンは、最終的に5位でフィニッシュしたが、エンジンモードの不具合によって表彰台争いには加われなかった。この問題は、およそ30周目くらいにチームとハミルトンとの無線通信によって発覚。ハミルトンは42周目までトラブルを解消できなかったが、その後はラップあたり1秒ほど速いペースで走行した。
だが、前のポジションにいたセルジオ・ペレスにはすでに10秒以上引き離されていたため、ハミルトンは今後のレースを見据えてエンジンを温存しながらチェッカーを受けた。 メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、今回のセッティング問題が両方のドライバーの両方に起きていたことを明かし、レース前の事前プログラムにエラーがあったと説明した。 「セッティングに問題を抱えていた。エンジンモードに関係するセッティングの電気系の設定トラブルだ。それが2台ともに起きていた。だが、レギュレーションにより、我々はドライバーにそれを教えられない。彼ら自身でトラブルを特定しなければならない」 「ニコはいくらか幸運な状況にあり、直前の状態にスイッチを変更した。直前の状態が正しい道筋をつけてくれた。そのため、半周ほどで正常なモードに直っている」「ルイスはその適切な道標がなく、解消するのにしばらく時間を要した。12周だ。これが彼のレースに影響したのは確かだ」 「どれだけの影響だったかはわからない。分析してみる必要がある。データによれば、ラップあたり0.2秒とのことだが、最大のブーストを得られるはずのターン2とターン3の間でエンジン出力が低下していたので、それ以上に影響があったに違いない。また、おそらく、その流れでERSが停止するに至ったのだと思う」ERS(エネルギー回生システム)は放出される熱エネルギーを回収し、電気エネルギーにして加速に役立てられるシステムだ。 また、トト・ヴォルフは、プリセットが不適切だった原因は、金曜日のフリー走行にあると述べた。「金曜日にドタバタしてしまい、本来あるべきセッティングにできていなかったため、設定を間違った。つまり、プリセットを間違っていた」「そして、ニコのマシンよりもルイスの方が若干早く問題を抱えた。3周ほど早かったと思う」 「我々は終始モードを最適化しようとしており、今回はこれがマシンに必要だと感じた最適化だった。適切なカリブレーションだと考えていた」関連:【動画】 2016 F1ヨーロッパGP 決勝レース ハイライト
全文を読む