ハースは、バルセロナテスト3日目にブレーキ・バイ・ワイヤ問題に苦しみ、ロマン・グロージャンが3度の赤旗中断を引き起こした。この日、78周を走行したハースだが、ロマン・グロージャンはターン4とターン1でグラベルにはまり、最後はトラック上にマシンを止めた。ハースはブレーキ・バイ・ワイヤシステムに苦戦していたことを明かしており、最終日にむけてソリューションを探っていくとしている。
ハースのチーム代表ギュンター・シュタイナーは「ブレーキ・バイ・ワイヤの作業にかなり力を入れているが、我々の望む結果でなかったのは確かだ」とコメント。「ロマンは何度かコースオフを喫した。我々が使っているのはワイヤのないブレーキだ! ワイヤではなく、マシンをブレーキングしている。マシン開発の一環だと思っているし、今はとにかく明日に向けて修正しなければならない」「もちろん、今後も開発を続けていく。懸念があると言うつもりはない。開発中なら当然のことだからね。これはフェラーリのシステムだ。ただ、我々のニーズに合わせて開発する必要がある」「クルマをプッシュしなければどうなるかなどまったくわからない。それに、オーストラリアに行くまでに、ういうことはわかっておかなければならない。できるだけ多くのことを見つけておくべきだし、我々にはもう明日の1日しかない」セッション終了間際にコース上に停止した原因はロマン・グロージャンが縁石に乗りて、エンジンがシャットダウンされたためだという。ギュンター・シュタイナーは、エネルギー回生システムに接続されているブレーキ・バイ・ワイヤは、フェラーリ製パワーユニットの微調整に必要な作業だと説明。だが、木曜日のトラブルはテスト前半2日間に抱えたターボ問題とは別物だと述べた。ロータス時代の2014年にブレーキ・バイ・ワイヤ問題に苦しんだ経験があるロマン・グロージャンは、3日目のトラブルがシーズン開幕戦のオーストラリアGPまで影響することはないだろうと自信を見せている。「かなり複雑なシステムだ。ロータスにいた2014年にも問題だった。今週はクルマが少し速くなっているので、システムに問題が多く見つかっているんだと思うし、それらを解決していかなければならない。そうしなければ、準備やパフォーマンス、クルマのセットアップに影響するからね。でも、僕たちはちゃんと取り組んでいる」とロマン・グロージャンはコメント。「メルボルンまでには解消されると思う。できれば今夜に大きなアップデートが施せるといいんだけどね。今日は問題が何かを理解したし、どこから来ているのか初めて知ったので、明日にはいくらか修正されていることを願っている。そうすればかなり助かる」「コースに戻って、ブレーキをしなければならないターン1で100%の自信が持てなかった。たぶん、20mくらい手前でブレーキをかけたと思う。でも、それも作業の一部だ。トラブルが起きる可能性はわかっていた。時速300kmでスピンするのはちょっと予想外だったけど、こういうことは起きるものだ」
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