元ルノーのF1ドライバーであるロマン・グロージャンは、F1に復帰するチャンスについてまだ楽観的に捉えている。2009年シーズン途中にネルソン・ピケJr.の後任としてGP2からF1に昇格したロマン・グロージャン。しかし、テストなしでの途中参戦、シンガポールGPでのクラッシュゲートに揺れていたチーム状態、さらにルノーは2010年マシンの開発に焦点を移していたこともあり、成功を収めることはできなかった。
結果、グロージャンは2010年のF1シートを獲得することができず、現在はFIA GT1 世界選手権にマテック・フォードから参戦している。「新しい人生ではないし、F1を忘れてはいない。確かに、来年F1に復帰したいという目標は隠していないよ」とグロージャンは語る。「でも、一方で運転することは僕の情熱だし、僕の仕事でもある」「僕にとっては新しい経験だし、将来の役に立つかもしれない。まだ来年F1に行くための良いコンタクトとチャンスを得ようとしているのは確かだ。でも、今年はこのチャンスを手に入れた。キャリアの理想を変えたくはない。たった1年だけど、僕は運転したいし、ドライビングを楽しんでチャンスが来たときにそれを手に入れられればいいと思っている」ロマン・グロージャンは、F1のテスト兼リザーブドライバーを追い求めるよりも、他でレースをすることを選んだと語る。「家で座って待っているなんて最悪だよ。家で待っていても、誰も連絡してこないかもしれないけど、レースをしていれば、名前はまだ出回るし、ジャーナリストと会える。それがとても重要なんだ」グロージャンは、厳しい状況のなかでもルノーのためにきちんと仕事ができていたと感じている。「僕たちがフランスで言っているように、僕の結果を詳細に見れば、フェルナンド(アロンソ)と比較しても臆する必要はないと思う。運転するのが難しいクルマ、困難な環境の中で、コンマ2秒遅れのときが何度もあった」「だから、振り返っても後悔はない。ベストを尽くしたし、とてもうまくやれたと思っている。僕たちは16〜17位だったので、タイムシートや結果には現れなかったけど、振り返ってみれば良い仕事をしていたと思うし、実際にチャンスに値していたと思う」元F3ユーロシリーズとGP2アジアのチャンピオンであるロマン・グロージャンんは、F1が将来の優先だと強調するが、気持ちは柔軟であり、他のレースに腰を据える可能性もあると語る。「現時点で、確かにF1は夢だし、戻れるなら戻りたい。でも、そうならなかったとしても、人生を楽しむことはできると思っている。トム・クリステンセンにキャリアに満足しているか聞いてみなよ。答えが得られると思うよ」