メルセデスのジョージ・ラッセルは、F1エミリア・ロマーニャGPを「壊滅的だった」と振り返り、「チームとしてここ数年で最悪の日だった」と厳しく総括した。ラッセルはイモラの決勝で3番グリッドからスタートし、スタート直後にはフロントローのマックス・フェルスタッペンと並ぶ場面もあった。
しかしその先にはポールスタートのオスカー・ピアストリがイン側ラインをしっかりとキープしていたため、ラッセルはタンブレロ・シケインへの進入でスペースを失い、序盤の数コーナーでは3番手を守る形となった。「スタートはうまく決まって、オスカーが少しでもマックスの前に入ってくれればチャンスがあったんだけど、そうはならなかった。それからはもう下り坂だった」とラッセルは語り、最終的には7位でフィニッシュ。「本当に悲惨な1日だった。まったくペースがなかったし、チェッカーフラッグが見えて正直ホッとした」ラッセルは序盤こそ3番手を走行していたが、後方のランド・ノリスを抑え込もうとした結果、ミディアムタイヤの摩耗が急速に進行。最終的にはヴィルヌーヴ・シケインでノリスにポジションを明け渡すことになった。メルセデスはその後すぐにラッセルをピットに呼び戻し、ハードタイヤに交換する戦略を選択したが、大多数のドライバーがピットストップを遅らせたことで、ラッセルは中団に埋もれる結果となった。ラッセルはノリスを一時的にリードしたが、マクラーレンのドライバーを後ろに留めることはできなかった。さらに、レース中盤にエステバン・オコンのマシンがストップしたことで導入されたバーチャル・セーフティカーを活用したドライバーたちに対し、アンダーカットを許す形になってしまった。終盤に導入されたセーフティカーで若干の挽回のチャンスは得たものの、最終順位は7位にとどまり、今季初めてトップ5を逃す結果となった。「今日は厳しくなるとはわかっていた。気温が高いとき、うちは常に遅いし、今日はまさにその通りだった」とラッセル。「今のところ答えは見つからない。ペースの面では、ここ数年で最もひどい日だったかもしれない。根本的な見直しが必要だ」メルセデスのチームメイト、キミ・アントネッリは母国レースでさらに厳しい展開を強いられた。序盤はポイント圏内を走行していたものの、スロットル系のトラブルでペースを失い、最終的にはマシンを止めてリタイア。これがレース終盤のセーフティカー導入の要因となった。「正直、期待していたんだけど、数周走ったところでスロットルに問題が出て、その後完全に反応しなくなった」とアントネッリ。「残念だけど、こういうこともある。ただ、レース全体を見ればペース自体は悪くなかったと思う」