フォースインディアのチームプリンシパルを務めるオトマー・サフナウアーは、F1ブラジルGPでエステバン・オコンが意図的にマックス・フェルスタッペンにぶつかったという“陰謀説”を否定。そのような推測が持ち上がるのは“セオリー”だと主張した。F1ブラジルGPでは、周回遅れだったエステバン・オコンが、ターン2でレースリーダーだったマックス・フェルスタッペンを抜いて周回を取り戻そうとして接触。フェルスタッペンはスピンを喫して優勝の可能性から遠ざかった。
当時、エステバン・オコンは新しいタイヤを履いており、マックス・フェルスタッペンを追い抜く権利はあったものの、強引な仕掛けでの接触で両ドライバーともスピンを喫し、オコンには10秒のストップ&ゴー・ペナルティが科せられた。マックス・フェルスタッペンの怒りは収まらず、マシンを降りたフェルスタッペンはFIAガレージで計量待ちの列に並ぶエステバン・オコンを詰めより、何度も突き飛ばして処分を受けることになった。この接触でによって劣勢に立たされていたルイス・ハミルトンはリードを取り戻して優勝。レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、フォースインディアはメルセデスからエンジン供給を受けており、オコンはメルセデスの契約ドライバーという関係が接触を引き起こす動機になったのではないかと指摘。ヘルムート・マルコは、エステバン・オコンが2020年のバルテリ・ボッタスに代わってメルセデスで走ることを約束されており、将来のチームの利益になるように働いたのではないかと語った。しかし、エステバン・オコンの現在のボスであるオトマー・サフナウアーはそのような見方を否定した。「陰謀説が挙がるのはセオリーだ。だが、レースドライバーが、今日の仕事ではなく、2020年のドライブについて考えているとは思えない。そのようなことは絶対にない」とオトマー・サフナウアーはコメント。「エステバンは、無線で自分の方が速いので自分でラップを取り戻していいかと聞いてきた。我々はもちろんだと答えた。それだけのことだ」エステバン・オコンにとってラップを取り戻すことはそれほど重要だったのかと質問されたオトマー・サフナウアーは、オコンはフレッシュなタイヤを最大限に生かそうとしていたと説明した。「当時、彼にはタイヤ的にアドバンテージがあった。おそらく、5~6周、いや7~8周のタイヤアドバンテージがあったと思う。マックスがタイヤをケアしていたかどうかはわからないが、我々にそのようなことをする必要はなかった」「0.5秒のタイヤアドバンテージがある場合、6周なら3秒になる。我々は他の人たちとレースをしているわけでだし、それがレースリーダーの後方であっても、その場所で詰まっているわけにはいかない。つまり、その通り、我々にはそうする必要があったということだ。我々のレースではやらなければならなかった」エステバン・オコンは、日曜日の夜にInstagramに投稿。マックス・フェルスタッペンに謝罪し、自分の動きについて説明した。「マックスには本当に申し訳ないと思っている。周回遅れのマシンがクラッシュするなんてあってはならないことだ。今回は彼が勝つレースだったからね」とエステバン・オコンはコメント。「でも、僕の方の話をすると、僕はフレッシュなセットを履いていて、僕の方が速かったので、自分でラップを取り戻していいと言われていたので、ストレートで減速するという選択肢はなかった。残念なインシデントだし、もちろん、もう二度と見たいとは思っていない」また、エスエバン・オコンはTwitterで接触することなくフェルナンド・アロンソを追い抜いた際の画像と、マックス・フェルスタッペンとの接した際の画像を並べてした。「FIAの判断を尊重しているけれど、はっきりさせておきたい。自分の方が速ければ自分でラップを取り戻すことは認められている」とエステバン・オコンはコメント。「僕はターン2で7回もオーバーテイクしていたし、どれもタイトだったけど常にフェアだった・・・」