F1を統括するFIA(国際自動車連盟)と各チームによるエンジン規則見直しの協議は、最終的に合意に至らなかった。2026年レギュレーションを巡る議論は「妥協」に落ち着き、抜本的な変更は見送られる見通しとなった。エネルギーマネジメント偏重によるレース内容への影響が問題視される中、内燃エンジンの比率を高める案も検討されたが、各メーカーの利害が対立。結果として、構造的な改善は2028年以降に持ち越される可能性が高まっている。
妥協に終わったエンジン規則見直しAuto Motor und Sportのトビアス・グリューナーは、今回の議論について「建設的ではあったが、結局はいつものように“最大公約数”で合意した」と報じた。議論の中心となったのは、電動要素の比率が高すぎることで発生しているエネルギーマネジメントの問題だ。これを是正するため、内燃エンジン側の出力比率を高める案が浮上していた。FIAの技術責任者ニコラス・トンバジスも現状の課題を認めている。「エネルギー比率が一定の閾値を下回ると、マネジメントに問題が生じるのは事実だ。我々は当初からそれを認識していたし、多くの妥協を緩和するために取り組んできた」「マシンは我々の想定よりもやや速く、チームもより多くのダウンフォースを見つけた。その結果、ブレーキング時に回収されるエネルギーは我々の望む水準より少なくなっている」燃料流量増加案も合意に至らず解決策として検討されたのが、燃料流量を増やし内燃エンジンの出力を高める案だった。これにより電動依存を下げ、レース展開の改善を図る狙いがあった。しかし、FIAのジャン・モンショーは合意に至らなかった理由を明かしている。「議論では電動要素を減らし、ガソリン流量を増やす案が検討された。しかし、これにはいわゆる“スーパー多数決”が必要だった」「つまり、ほとんどのメーカーが同意しなければならないが、それが得られなかった。我々が彼らの頭越しに決定することはできない」さらに、各メーカーの立場の違いが障壁となった。「ある者は『これは自分に有利だ』と考え、別の者は『今勝っているから変えたくない』と言う。そして別の者は『新エンジン開発には16か月必要で、2027年は現実的ではない』と主張する」ドライバーの警告は見過ごされたのか結果として、抜本的な変更は少なくとも2028年まで先送りされる見込みとなった。元F1ドライバーのパトリック・フリーザッハーは、この状況は回避できた可能性があったと指摘する。「マックスは1年半前に同じような問題を指摘していたし、カルロス・サインツもそうだった」「もっとドライバーの声に耳を傾けるべきだった。彼らは実際にマシンに乗っている。このような問題は未然に防げたはずだし、少なくとも将来は繰り返されないはずだ」Source: GMM
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