2026年F1シーズンの開幕戦となったオーストラリアGPでは、新レギュレーション時代のマシンが初めて実戦に投入された。しかしレースではエネルギーマネジメントの問題やスタート時のトラブルなどが相次ぎ、ドライバーや関係者から賛否が分かれる結果となった。FIA(国際自動車連盟)のシングルシーター部門ディレクターを務めるニコラス・トンバジスは、中国GP終了後にレギュレーションの運用を見直す可能性があることを示唆し、「我々にはまだ切り札がある」と語った。
2026年F1マシンのエネルギーマネジメントに懸念オーストラリアGPでは、2026年F1レギュレーションで導入された新世代マシンの特徴が早くも明らかになった。新レギュレーションではハイブリッド比率が50対50に引き上げられたことで、エネルギー管理がレース展開に大きな影響を与えるようになった。その結果、ある区間でオーバーテイクを成功させたマシンが、次のストレートで再び抜き返されるという場面が見られた。例えばアルバート・パークでは、ターン11付近で抜いたドライバーがエネルギーを消費し、その後の高速区間でエネルギー回収を行った後続車に再び抜き返されるケースが確認された。この現象については、ランド・ノリスやマックス・フェルスタッペンも新型マシンに対して批判的なコメントを残している。一方で、新レギュレーションへの適応が最も進んでいると見られているのがメルセデスであり、オーストラリアGPではジョージ・ラッセルが優勝、アンドレア・キミ・アントネッリが2位に入りワンツーフィニッシュを達成した。FIAは中国GP後に状況を評価へFIAのシングルシーター部門ディレクターであるニコラス・トンバジスは、シーズン序盤の状況を踏まえてエネルギーマネジメントの運用を見直す可能性を示唆した。「ここでエネルギーマネジメントに関する変更を行うのは現実的ではないと考えた」とトンバジスは語った。「我々はバーレーンテスト後、およそ10日前にチームと会議を行い、この問題について検討した」「チームの総意として、最初の数戦は現在のレギュレーションのまま進め、十分なデータを得てから状況を見直すべきだという結論になった」「我々の意図としては、中国GPの後にエネルギーマネジメントの状況を評価することだ」さらにトンバジスは、FIAがすでに複数の対策を検討していることも明かした。「そのための切り札をいくつか用意している。ただし、開幕戦の前に慌てて導入するような対応は望ましくないと判断した」「それらの案については、中国GPの後にチームと議論することになる」