F1は、上位12名までポイントを付与する新たなポイント構造について話し合う予定であり、Autosportによると、早ければ2025年シーズンに導入される可能性があるという。今週、ジュネーブで開催されるF1委員会の会合にチームがFIA(国際自動車連盟)やF1マネジメント陣とともに参加し、ビデオ会議を通じて技術や競技に関するさまざまなトピックについて議論する。
会議に先駆けて配布されたF1委員会の議題で注目されている項目のひとつが、F1のポイント構造を変更する可能性だ。提案されているのは、2010年以降のように上位10人ではなく、上位12人のドライバーにポイントを配分するというものだ。総合優勝争いへの影響を最小限に抑えるため、この案では上位陣のポイントには手を加えない。この案が支持された場合、上位7位までの順位は変更されず、8位以下のポイントのみが変更される。Autosportによると、ポイントがより広く配分されるようになれば、F1にとってもより良いものになると考える小規模なチームからの働きかけを受けて、提供されるポイントが拡大されることが議論されるという。上位5台のペースに押され、ノンスコアが多くなっている昨今、下位争いを繰り広げているチームにとって、ポイントを持ち帰ることは付加価値となる。今シーズンこれまでの4レースを終えて、上位5チームが上位10位以内にほぼロックアウトされているため、アルピーヌ、ウィリアムズ、ザウバーの3チームがポイントを獲得できていない。この変更により、1度きりの好成績よりも定期的なポイント獲得という点で、シーズンを通して一貫したパフォーマンスが報われることになる。現在、ライバルとのコンストラクターズ選手権争いでは、ライバルが1度きりの好結果に恵まれるような異常なレースがあった場合、チームが敗退する可能性がある。上位陣のポイントを据え置くという計画は、これまで構造の変更に消極的だった有力チームからの支持を確保するための手段である。特にFIAが獲得ポイントごとに参加費の支払いを受けていることからもそうだ。この提案に対する全会一致の支持は得られないと見られているが、来季から導入されるためには現在の10チームのうち6チームが賛同すればよい。F1のポイント構造に変更が加えられることは一般的ではなく、1990年以降に行われたのは4回だけだ。1991年にF1はトップ6構造の10/6/4/3/2/1システムを導入し、2003年にはトップ8構造の10/8/6/5/4/3/2/1に変更された。2010年には現在のトップ10構造である25/18/15/12/10/8/6/4/2/1が導入され、2019年にはトップ10に入ったドライバーのファステストラップにもポイントが加算された。12位までポイントを付与するF1新ポイント構造案 Finishing positionCurrent pointsProposed points 12525 21818 31515 41212 51010 688 766 845 924 1013 1102 1201 Fastest lap1 (Top 10 finisher only)1 (Top 12 finisher only)