FIAは、F1フランスGP初日となる6月21日(金)にセバスチャン・ベッテルの前戦カナダGPでのペナルティについて請求のあった再審についてフェラーリを聴聞会に召集した。フェラーリは、F1カナダGPでセバスチャン・ベッテルの勝利を奪うことになった5秒加算ペナルティを不服とし、FIAに再検討を要求していた。
セバスチャン・ベッテルは、レースをリードしていた際にコースオフ。合流した方法が安全ではなく、ルイス・ハミルトンに回避行動をとらせたとして5秒加算ペナルティとともに2ポイントのペナルティポイントを科した。FIA国際スポーツコードでは、その時点で入手できなかった新たな証拠が明らかになった場合、インシデントから2週間を期限として裁定の再審を請求できることが記されている。フェラーリは、レース後の審議では考慮されなかった新たな証拠があるとして6月17日(月)に再審を請求。チームが証拠がどのようなものかについてコメントしていないが、セバスチャン・ベッテルの証言、レースの時点でスチュワードが知り得なかったGPSデータやオンボードカメラの映像を提出したと報じられている。聴聞会では、F1カナダGPのスチュワードがポール・リカールサーキットに再招集され、フェラーリが提示した証拠が本当に新しいものかを検討。証拠が正当なものと認められれば、2度目の聴聞会が開かれ、そこで新たな証拠を元にスチュワードの判断が再検討される。 これまで同様の要請がなされた過去の事例として、昨年のF1アゼルバイジャンGPでセルゲイ・シロトキンに科された次戦でのグリッドペナルティにウィリアムズが異議を唱えたケースがある。その際はスチュワードがチームの代表者と電話会議を行い、新たな証拠はないと判断した理由を記した文書を発行して要請を却下している。
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