FIA(国際自動車連盟)は、F1のバーチャルセーフティカーを管理するソフトウエアに“抜け穴”があることを認め、ドライバーがそれを悪用できないよう修正していくと述べた。バーチャルセーフティカーが導入されると、ECUマップがドライバーに参照タイムよりも30%遅いデルタラップタイムが与えられ、ドライバーはそれを遵守しなければならない。
F1スペインGP後、フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、バーチャルセーフティカー中にコース上でドライバーが“馬鹿げた”ラインを取ることで本来よりも速く走れると主張してた。当時、FIAのレースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングは、セバスチャン・ベッテルの主張を跳ね除けていたが、今ではベッテルの言っていたことが理解できていると述べた。チャーリー・ホワイティングは、アドバンテージは非常に小さいもののゲインを得られることができると認め、FIAはその抜け穴を塞いでいくと述べた。「今ではそれについてのきちんと答えが出ている」とチャーリー・ホワイティングはコメント。「システムが50メートルごとに行う計算はタイミングラインからの距離に基づいている。そのため、それを短縮すれば、ごく少量のゲインを得ることができる」「我々がソフトウエアのスタッフと計算していた方法では1周あたり0.15秒のゲインを得られる可能性がある。だが、F1ではそれは価値のあるものだ」「我々のソフトウエアのスタッフが説明した限りではその範囲だ。我々はそれを修正し、さらに強化していく」