現FIA会長ジャン・トッドは、デビッド・ウォードの挑戦を受けて立ち、FIA会長選で再選を目指すと明言した。先にFIA会長選への立候補を発表したデビッド・ウォードに続き、ジャン・トッドも2期目再選を目指すだろうと予想されてはいたものの、正式な出馬声明は出されていなかった。
しかし、7日(土)のモンツァでジャン・トッドは出馬の意向を表明し、選挙でのデビッド・ウォードの挑戦を歓迎すると語った。「昨日、選挙運動が正式に解禁され、私も出馬する」とジャン・トッドは述べた。「ウォードのことは心から尊敬しており、誰しも自由は尊重されるべきだ。だが、私には多くの支持者がついている」ジャン・トッドは、FIAでの仕事をまだすべて終えていないと考えており、ライバルが現れたことにもリラックスしていると述べた。「推測は不要だ。私は出馬する。我々にはFIAで始めた仕事がある。それは山を登ることに似ている。上へと登っていき、3,000メートルに到達するが、まだ先はいくらか残されている。私を選ぶかどうかはFIAコミュニティーが決めることだ。正直に言って、私は非常にリラックスしている」F1チーム代表もジャン・トッドの再選を希望しているようだ。ジャン・トッドの後を継いでフェラーリを率いているステファノ・ドメニカリは“安定性と継続性”が重要だと主張。「それは我々が常に逃しているひとつだ」と述べた。マクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュも「彼は自分のエゴのためにこのスポーツを利用したりはしていないと言っておかなければならない。ジャンは、モータースポーツの利益のために動いていると思う」とコメント。ジャン・トッドは、その控えめな姿勢を非難されることが多いものの、マーティン・ウィットマーシュは、論争が少ないところは彼の長所だと考えているようだ。「騒動やアクションはある方がいいと考えている人にとっては物足りなかっただろうと思う。だが、我々のようにF1に参加する者にとっては、物静かに効率的にスポーツの利益を考えて判断を下す人物、そのような一貫性がとても有益だ」「我々(F1チーム)が選挙の結果に影響を与えることはないが、ジャンはこれまでにいい仕事をしてきたと思うし、彼が会長の座を継続できるかどうかはそのうちわかることだ」フェラーリ時代にジャン・トッドに働いたメルセデスのチーム代表ロス・ブラウンは「安定性と一貫性がとても大事だと考えている」と強調。さらにレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーも「ジャンはとても素晴らしい仕事をしてきたと思う」とジャン・トッドを支持している。