スクーデリア・フェラーリは、同チームの開発ドライバーであるアントニオ・フォコがアブダビグランプリのフリー走行1回目に参加する予定であることから、予定外のテストセッションを実施した。各チームは、シーズン中に少なくとも2回のフリープラクティスでルーキードライバーを走らせることが義務付けられている。ルーキードライバーとは、F1レースに3回未満しか出場したことのないドライバーを指す。
フェラーリはすでに、アカデミー・ドライバーのオリバー・ベアマンを起用し、メキシコシティグランプリのオープニングプラクティスでシャルル・ルクレールのマシンを運転させることで、ルーキードライバーの最初の走行を完了させている。当初フェラーリは、アブダビグランプリでベアマンを起用し、ヤス・マリーナ・サーキットでカルロス・サインツJr.のマシンを運転させることで、2回目の若手ドライバーの走行を完了させる予定だった。しかし、ブラジルGPでケビン・マグヌッセンが体調不良となったため、オリバー・ベアマンが急遽復帰することになり、彼はすでに3回のF1レースを経験しているため、ルーキーのステータスを失うことになった。ベアマンは体調不良のサインツに代わりサウジアラビアグランプリに出場し、マグヌッセンがサンパウロでの3回目の出場前に1レースの出場停止処分を受けたため、ハースF1チームの代役として出場した。これにより、ベアマンはアブダビグランプリのフリープラクティスセッションや、ヤス・マリーナ・サーキットでのポストシーズンの若手ドライバーテストにはルーキーとして参加できないことになる。フェラーリは、少なくともアブダビグランプリ前の1回目のフリープラクティスでは、開発ドライバーのアントニオ・フォコにドライブの機会を与えると見られている。イタリアチームは先週、フィオラノの自社テストサーキットでフォコとともにテストを実施し、イタリア人はチームの2年前のF1-75をドライブすることができた。カラブリア出身のドライバーであるアントニオ・フォコは現在、フェラーリ AF コルセの一員として、フェラーリ 499P で FIA 世界耐久選手権に参戦している。また、スクーデリアの開発ドライバーも務め、コンペティツィオーネ GT のジュニア・ドライバーでもある。以前は、シャルー・レーシング・システムでフォーミュラ2に参戦し、フェラーリ・ドライバー・アカデミーの元メンバーでもある。