フェラーリは、マクラーレンのF1における強力なペースが、その最新鋭の風洞のみに起因するとは考えていない。マクラーレンMCL38はF1最速のマシンへと変貌を遂げ、マクラーレンは2023年のオーストリアGPでパッケージを導入して以来、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリをレースの常連勝者に変えるアップグレードで完璧なトラックレコードを誇っている。
現在、マクラーレンはF1コンストラクターズランキングでレッドブルに41ポイントの差をつけており、1998年のミカ・ハッキネンとデビッド・クルサード以来となるタイトル獲得に向けて順調に歩みを進めている。マクラーレンの武器庫にあるツールのひとつが、マクラーレン・テクノロジー・センターに新設された風洞である。古い風洞を解体し、最新鋭の新しい設備に置き換えて稼働を開始した。アストンマーティンはゼロから新しい風洞を建設し、レッドブルも冷戦時代の施設をアップグレードしようとしている。フェラーリは風洞をアップグレードしていないが、パフォーマンスエンジニアのジョック・クリアは、マクラーレンの新しい風洞がライバルたちと比較した際のマシンのペースの唯一の理由だとは思っていない。「正直なところ、その答えはわからないが、経験から、全体像は大体把握している」と、マクラーレンの新しい風洞が彼らを先頭に立たせているのかと尋ねられた際にメディアに語った。「風洞の精度やベルトやメカニズムの老朽化など、全体像を把握しているということだ。そして、それが影響しているのか?」「正直なところ、私にはわからないし、マクラーレンのパフォーマンスがそこから来ているとは言いたくない。彼らは今シーズン、ただ良い仕事をしているだけだ」「しかし、実際には、我々はかなりの部分でギャップを縮めてきた。彼らに適したサーキットはまだいくつかあるが、確かに、ここ数戦でまたギャップを縮めてきたのは見ての通りだ」「これは、皆が開発を進める中で、追いかけたり、追いかけられたりしている状況だ。もし、長期間にわたって見れば、我々のプロセスに何かが戻ってきて、我々のやっていることが追い付かないようであれば、それはフレデリック(バスール、チーム代表)が大きな決断をしなければならない大きな問題だ。その背後には、大きな資金が動いている」
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