フェラーリF1のチーム代表マッティア・ビノットは、チームの状況を説明するのに『危機』という言葉を使うのは間違っていると主張する。1年前のF1ベルギーGPで圧倒的な強さを見せていたフェラーリは、今年のグランプリをノーポイントで去ることになった。その最大の要因は昨年の技術指令後のF1エンジンのパフォーマンス低下が指摘されているが、マッティア・ビノットは改めて“全メーカー”がパワーを失ったと主張する。
「我々が現時点で経験している状況について危機という言葉を使うのは間違っていると思う」とマッティア・ビノットは Sky Italia に語った。「我々が難しいシーズンを経験しており、これが非常に悪い結果であることは確かだ」「しかし、我々はそうなることを分かっていた。ウインターテストでそれを目にして、その後にマシンのアップデートが凍結され、マシンを開発することが不可能になった」マッティア・ビノットは、コンストラクターズ選手権で5位で後退したフェラーリの現状についてチーム代表として“責任”をとらなければならないと認めるつつも、困難な時期を通してチームを見ていくと決意していると語る。「我々はこのすべて状況に対して責任を負う」とマッティア・ビノットは語る。「私はそれをマラネロで働くすべての人々と同じようにチームプリンシパルとして捉えている」「我々は全員が同じ船に乗っている。チームは嵐の真っ只中にいるが、我々は非常に団結している。危機も緊張関係もない」「代わりに、我々一人一人が苦味とフラストレーションを感じている。しかし、私はこのフラストレーションを反応と決意に変える必要があると信じている。フェラーリは、スパ・フランコルシャンのストレートで特に馬力とペースが落ち込んでいたが、マッティア・ビノットはすべてのエンジンメーカーが昨年の技術指令に続いてパワーを失っている改めて主張した。「実際に何が起こっているのかといえば、すべてのエンジンメーカーと同じように、我々のマシンはパワーを失っている。それが他よりも多い」「昨年、エンジンは部分的にメカニカルの限界をカバーしていたが、今年はもはやそうではない。メカニカルの限界に達した。その点で我々が改善しなければならないことは明らかだ」