FIA(国際自動車連盟)は、パフォーマンス向上のためにオイルを燃焼させることを防ぐために全F1チームにエンジンでの潤滑油の使用に関する情報を提供するよう求めた。F1ブラジルGPに先立ち、FIAはパフォーマンス向上のために液体を燃焼されることを禁止することをさらに強化する技術指令を発行。インタークーラー、エアコレクター、ERSシステムから可燃性液体が燃焼室に入ることを違法とした。
また、全F1チームにエンジンの潤滑油、仕様、量などの詳細を送るよう要求している。これは今後の潤滑油の使用に関連するチェックを行う際にFIAによって参照される。FIAは、今回のリクエストが特定のメーカーやチームをターゲットにしていないことを強調して全チームとメーカーに情報の提供を求めた。だが、夏休み以降、ライバルチームはフェラーリのF1エンジンの予選とストレートでの優位性に疑惑を目を向けている。報道によると、あるチームが数週間前にFIAに対してフェラーリが予選でパワーブーストを得るために行っていると考える方法の合法性について説明を求めたという。1つの理論として、フェラーリは他の競合他社とは異なり、インタークーラーからオイルをリークさせ、少量のオイルが燃焼プロセスに入ることで、短期的なパワーをアップさせていると報じられている。F1技術規則では冷却システムは「エンジンでの通常の燃焼を目的とした燃料を除き、液体の蒸発潜熱を意図的に利用してはならない」と規定されている。FIAは、チームが許可されているものと許可されていないものを明確にするために、違法となる可能性のある特定のエンジンの設計と慣行について複数のリクエストを受けている。今回の技術指令は、最近で2度目のものとなる。前戦F1アメリカGPでは、燃料流量システムの特定のアプローチについて違法だとの技術指令を発行した。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、レース後にフェラーリがパフォーマンスの低下の原因はFIAの燃料流量に関する技術指令の直接的な結果だと発言して怒りを買った。マックス・フェルスタッペンは、FIAがルールを明確化するために行動を起こしてくれたことに満足していると語る。「良いことだ。FIAは間違いなくうまく処理してくれているし、今は全員にとって何が許され、何が許されないかが非常に明確になていると思う」とマックス・フェルスタッペンはコメント。「彼らがいろいろと書いてくれるのは良いことだと思う。もちろん、すべてにおいてレギュレーションは非常に複雑だからね」「彼らにとって、すべてを処理するのは最も簡単な仕事ではないはずだ。僕がいったようにたくさんのルールがあるからね」