セルジオ・マルキオンネの後を継いでフェラーリの最高経営責任者(CEO)に就任したルイス・キャリー・カミッレーリは、F1の将来についてリバティメディアと協議を進めていると語った。先月、F1の商業権保有者との交渉において大きな影響力を発揮してきたフェラーリ前会長のセルジオ・マルキオンネが急逝。新CEOとなったルイス・キャリー・カミッレーリが将来のレギュレーションにどのようなアプローチをしていくかに注目が集まっている。
セルジオ・マルキオンネは、2012年の新レギュレーションがフェラーリの考え方に見合ったものでなければ、F1を撤退すると強硬な姿勢をみせていた。「リバティメディアとの交渉は続いている」とルイス・キャリー・カミッレーリは La Gazzetta dello Sport にコメント。「技術面での進歩はあったと思うが、予算上限とガバナンスについてはそれほど進んでいない」「私は新しいアイデアについて確信を持てていない。目標はそれを均等に分けることだ。我々はどれをいかに増やすかを話しているわけではない。私は貢献をもたらすことができると確信している」ルイス・キャリー・カミッレーリは、セルジオ・マルキオンネの後継者として重責を担っているのは間違いのないことだ。彼はフェラーリのトップとして、前途多難なスタートを切っている。今週水曜日、ウォール街のアナリストとの電話会議でルイス・キャリー・カミッレーリがセルジオ・マルキオンネが掲げていた2012年の財務目標を“憧れ”だと表現したことで、フェラーリの株価は10%下落した。F1に関しては、ルイス・キャリー・カミッレーリがセルジオ・マルキオンネの強硬な姿勢を踏襲していくのか、もしくは別のアプローチをとっていくのかを知ることが待ち望まれている。セルジオ・マルキオンネは、現在テクニカルディレクターを務めるマッティア・ビノットをチーム代表に据えることを検討していると噂されていた。しかし、元フィリップ・モリス・インターナショナルの会長であったルイス・キャリー・カミッレーリがCEOに就任したことで、かつて同社でともに働いたマウリツィオ・アリバベーネが引き続き舵を取っていくことになるうとされている。また、セルジオ・マルキオンネは、今年ザウバーで活躍をみせている育成ドライバーのシャルル・ルクレールの起用を推進していたが、体制が変更したことで、キミ・ライコネンがもう1年フェラーリに残留し、ルクレールはハースでフェラーリへの昇格を待つとされている。F1はまだルイス・キャリー・カミッレーリの展望とスタイルを理解していないが、今後数週間でそれは明らかになってくるだろう。