今シーズンからHondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)の一環として、FIA-F3選手権に角田裕毅と名取鉄平が参戦する。角田はJenzer Motorsportから、名取はCarlin Buzz Racingからエントリーし、全8大会16レースの戦いに挑む。昨年までのGP3選手権がFIA-F3選手権となり、全8大会はすべてF1のサポートレースに組み込まれるこのシリーズは、将来のF1ドライバーを目指す若者が集まり、非常に激しい戦いが繰り広げられることで知られている。
2019年シーズンは、30台がエントリー。3回のテストを経て、スペイン・バルセロナで開幕を迎えた。午前9時15分からのプラクティスでは、名取が17周を周回し20番手、角田は16周を周回し26番手に終わった。午後5時50分から30分間の予選が行われた。開始早々、全車がウォームアップを行なっている最中に、コース上にストップするマシンが出て赤旗中断となる。約5分後に予選は再開された。1セット目のアタックで、角田は1分33秒613、名取は1分34秒434をマーク。ともに同じタイヤで再度アタックするが、タイムアップはできなかった。セッション終盤、2セット目のタイヤでのアタックで、角田は1分32秒875、名取は1分34秒054とタイムアップを果たした。目まぐるしく順位が入れ替わる僅差の争いの中、最終的に角田は10番手、名取は28番手で予選を終えている。レース1は11日午前10時15分(日本時間午後5時15分)にスタート。角田は5列目から、名取は14列目から上位進出を目指す。角田裕毅(予選10番手)「テストのときからアンダーステアがひどい状況でしたが、プラクティスでも同じような感じで、タイヤのデグラデーションもひどく、うまく走れない状況でした。予選に向けてエンジニアと相談し、セッティングを変更したことと、F1が走って路面状況が変わったことで、マシンの状態はだいぶよくなり、最後のアタックはなんとかタイムを出すことができました。レースに向けては、優勝とは言えないですが、5位以内を目指してがんばりたいと思います」名取鉄平(予選28番手)「プラクティスでは、タイムがあまりよくありませんでした。引っかかってしまったのが原因でしたが、各セクターのベストをつなげられれば、結構いいタイムが出せるイメージでした。まだデータを見ていないので、なにが悪かったのかはっきり分かりませんが、トップ10には入れるイメージだったので、ここまで順位が下だとは思いませんでした。ドライビングやマシンのセッティングなど、まだ分からないことや足りない部分があると思います。ここから上を目指していきたいと思います」 順位No.ドライバーマシン周回数タイム/差 128R.シュワルツマンPrema Racing111'31.975 23C.ルンガーART Grand Prix11+0.108 326M.アームストロングPrema Racing11+0.452 427J.ダルバラPrema Racing11+0.554 531L.サージェントCarlin Buzz Racing11+0.685 65S.ラクソネンMP Motorsport13+0.780 1014角田裕毅Jenzer Motorsport11+0.900 2829名取鉄平Carlin Buzz Racing11+2.079