FIA(国際自動車連盟)は、2022年のF1ベルギーグランプリを皮切りに、ポーパシング(ポーポイズ現象)とフレキシフロアを制限する計画を固守している。2022年F1マシンに導入されたグラウンドエフェクトの空力の結果として、特にメルセデスF1チームはバウンシングを制御することに苦戦。一方でそこまで影響を受けていないチームもいる。
F1ドライバーは、過度なバウンシングによる長期的な健康状態に懸念の声を挙げ、FIAはカナダGPに先立って、車の垂直振動を測定し、空力振動測定基準(Aerodynamic Oscillation Metric:AOM)を超える車に対しては対策を講じることを発表した。それは1度ではなく、2度先送りされ、夏休み後のF1ベルギーグランプリで発効させることになった。同時に、 FIAは、スキッドブロックとプランクが出会うエリアの周りのいくつかのトリックを通じて、F1チームが車のパフォーマンスを向上させることができないように、フレキシフロアも取り締まる。FIAは、F1ベルギーグランプリ以降にプランススキッドの補強と垂直振動の測定基準が適用されることが改めて確認した。F1の技術諮問委員会は木曜日に会合し、これらの技術指令についてFIAと話し合ったが、FIAは撤回を拒否した。「安全問題に介入することはFIAの責任かつ特権であり、レギュレーションがそのような措置を講じることを許可している理由は、各チームが自分自身を見つける可能性のある競争力に影響を与えることなく、決定を下せるようにするためだ 」とFIAは声明で述べた。「この問題は過去数レースで軽減されたように見えるが、それらのレースは通常よりも効果が低いと予想されるサーキットで開催された。今後数か月以内にこの効果が再び高くなると予想されるレースが行われる」またFIAは、F1チームが「問題を制御する方法をますます理解しているがより多くのダウンフォースを発生させるように車が開発される2023年の傾向は、おそらく影響を悪化させるだろう」と述べた。「スパを皮切りに2022年に実施されえう短期的な対策は、必ずしも問題の長期的な解決策とは見なされない」2023年のポーポイズ現象を制限するためのFIAの提案には、フロアエッジとフロア下のディフューザースロートを25mm上げることが含まれている。また、より厳格な横方向のフロアのたわみ試験と、空気振動を定量化するための新しいセンサーも追加される。これらの措置は、FIA世界モータースポーツ評議会によって承認される必要がある。「これらの措置は、F1チームが車を設計するためのギュレーションを明確にすることが不可欠であるため、検討と承認のためにまもなく世界モータースポーツ評議会に提出される予定でだ」とFIAは述べた。
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