F1ドライバーは、2021年のF1レギュレーションとF1マシンについて概ねポジションな印象を持っているようだ。10月31日(木)に2021年の新しいF1レギュレーションがFIA 世界モータースポーツ評議会で承認され、F1アメリカGPに先立って2020年のF1マシンが公開された。
レギュレーション変更の最大の特徴のひとつは、先行マシンの追従を用意し、オーバーテイクの可能性を高めることを目指した未来的なルックスのF1マシンだ。現役F1ワールドチャンピオンのルイス・ハミルトンは、F1は“興味深い時間”に向かっており、2020年以降のF1新時代の“先駆者”になりたいと語る。「僕はいつだってチャレンジすることが大好きだ。このチーム(メルセデス)はより良い準備をして、ルール変更に対応できる最適なポジションにいることを示している。チームがエキサイティングな方法でそのチャレンジにアプローチすることはわかっている」とコメント。「ドライバーとしては特定のことは来ているけど、必ずしもすべてが僕たちが考えていたベストな決定というわけではない。例えば、クルマは重くなるし、遅くなる。でも、興味深い時間に向かっていると思う。僕はここにいる予定だし、当然、来年のどこかの時点で僕の気持ちは2021年にスイッチすることになる。その時代の先駆者になりたい」4度のF1ワールドチャンピオンであるセバスチャン・ベッテルは、変更はポジティブだとは思うが、より多くの証拠が明らかになるまで慎重でいたいと語る。「一歩前進を果たすことが設定された目標だったと思う。今、僕たちはアイデアを持っているし、全員がその日のために解決してきたと思う。今はそのアイデアがどういう意味かを理解する必要がある」とセバスチャン・ベッテルはコメント。「もちろん、理論的にはアイデアは常に素晴らしいように見えるものだけど、今後数週間でもう少し具体化すると思う。どうなるか見てみよう。最終的にレースが良くなるのであれば、クルマの見栄えは問題ではない。僕たちにとって楽しむこと、そして、勝つことが重要だ」だが、セバスチャン・ベッテルは自分はF1が異なるエンジンを使用することを望んでいたと語る。「エンジンはより意味があり、おそらくもっとも市販車に関連性のあるものだと思う。もし、V12エンジンが実現したとしても、さらに良くなるとは思わない。でも、どうなるか見てみよう。もちろん、エンジンは非常に明確だ。今のものと変わらない」とセバスチャン・ベッテルはコメント。「マシンに関しては、さっきも言ったけど、運転して楽しかったり、他のクルマにもっと追従できるのであれば、見た目がどうなるかは重要ではない。そうなれば成功だと言えるけど、時間だけが教えてくれることだ」「写真はひとつのことだけど、今後数週間でもっと明らかになるだろうし、チームがどのようにールを相互運用していくかのアイデアを見るのは興味深い。でも、そんなに先の話じゃない」チームメイトのシャルル・ルクレールは、2021年F1マシンのファンであり、ホイール・トゥ・ホイールのレースを改善するという狙いが成功することを期待していると語る。「各チームがどれくらいマシンを開発するかを確認する必要がある。クルマの見た目は少し変わるかもしれないし、もう少しアグレッシブなものになると思う。それは常に素晴らしいことだ」とシャルル・ルクレールはコメント。「ドライバーとしては常にできるかだけ早く走りたいと思うものだし、クルマのレース能力を失うことなく、少しパフォーマンスを取り戻せることを願っている。現時点ではそこが一番の問題だと思う」「先行マシンに近づけないことはかなりフラストレーションを感じる。レースをしているときにもっと速く走れることがわかっているのに、1秒未満に追いつくと、ついていくのに苦労するし、タイヤなどがオーバーヒートしてくる。そのようなことがすべて改善されることを期待している」キミ・ライコネンは、アルファロメオ・レーシングとの契約が2020年までだが、レギュレーション変更が自分の将来に影響を与えることはないと主張する。「ドライバー、F1に関与している全員、そして、観客にとって、それが真の姿であり、どのようにうまく機能するかを期待しよう」とキミ・ライコネンはコメント。「彼らが多大な努力を払ってきたことは知っているけど、それは同じことだ。クルマが走り、実際に他の人に追従してみるかで良いかどうかはわからない」「良くなると確信しているけど、より接近戦をするのに十分かどうかはわからない。うまくいくことを期待しよう。僕たちドライバー、ここで働く人々、そして、観客の全員にとってより良いことだからね」レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンも変更を支持しており、F1ドライバーとファンは、もっと良いレースを追求するために遅くて重いクルマという妥協を受け入れなければならないと語る。「僕たちにとってまだ初期段階ではあるけど、より良いレースを提供し、もっと追従できるようになるのであれば、見た目がどうなるかはあまり問題ではない」「今よりも2~3秒以内であることを望んでいるのは確かだ。4~5秒以上遅くなることは望んでいない。あまりに遅すぎると思うからね。でも、これはほんの始まりに過ぎないし、チームも少し違った外観を出してくると確信している。時間の経過とともにどう進んでいくか見てみよう」「2016年のマシンを運転するのは今ほど楽しくはなかった。もちろん、追従という点で妥協を見出す必要があるし、いずれにしろ、シーズンを通してクルマは改善されていくと思う」ウィリアムズのジョージ・ラッセルも、レースをより楽しく、接近戦とするためにはスピードを犠牲することは仕方ないことだと考えている。「僕としては、素晴らしいレースができるのであれば、見た目や速さはあまり重要ではない。それは僕たち全員が望んでいることだと思う」とジョージ・ラッセルはコメント。「車重が重くなるのは僕たちにとっては理想的ではないと思う。F3カーをドライブしているときでさえ、運転するのは本当に楽しかった。F1マシンよりもはるかに軽いからね。レースが改善し、フィールドが拮抗することが、僕が気にしているすべてだ」