2017年のF1プレシーズンテストでは、新型ウェットタイヤをテストする日が少なくとも1日設けられる。ピレリは、すでにミュールカーで2日間の独立した2日間のタイヤテストを与えられているが、3月の開幕戦オーストラリアGPまでにチームに新デザインのウェットタイヤを試してもらいたいと考えている。現在のプランでは、2回のプレシーズンテストのうち、2月27日から3月2日に実施される1回目のテストでウェットタイヤテストが実施されることになっている。
最初の3日間で雨が降らなかった場合、最終日に人工的にトラックをウェットコンディションにすることで合意されたという。2017年からセーフティカー後にはスタンディングスタートが導入されるが、ドライバーはメルボルンのレース中に雨が降った場合、新しいウェットタイヤを初めて経験することになる可能性があった。プレシーズンテストの1日をウェットテストに使用することは、F1のスポーティングレギュレーションで定められているが、シミュレーションすることは難しく、チームも既存のウェットタイヤの知識があるため、丸1日をそのための走行につぎ込みたがらなかった。2017年は幅の広い新しいタイヤが導入されるため、ピレリのインターミディエイトとフルウェットタイヤのパフォーマンスは、雨天でどのように機能するかだけでなく、理想的なラップタイムウィンドウも異なってくる。昨年のインターミディエイトとのクロスオーバーポイントは、スリックタイヤのタイムの約112%、フルウェットでは118%以上だった。今年はマシン特性の変化もあり、そのポイントは変化すると考えられている。ピレリのモータースポーツダイレクターを務めるポール・ヘンベリーは、シーズン中にフルウェットタイヤのパフォーマスが変化することを予測している。「今シーズン中に取り組んでいく分野はウェットタイヤだ。我々はウェットタイヤのウォームアップタイムを改善しようとしている。特にスタンディングスタートに関してね」「だから、そこがシーズン中に開発していくエリアのひとつだ」