2016年からF1ドライバーは1つのクラッチパドルのみでレースをスタートしなければならなくなった。近年、F1ドライバーはピットウォールからの“助けに頼らず自力”でマシンをドライブすることがより要求されており、無線での指示を含めたドライバーエイドが厳しく規制されている。すでに昨年のF1ベルギーGPからはスタート手順に関する規約が変更される。
決勝前にピットレーンがオープンになってマシンが最初にガレージを離れてから決勝スタート後のロックアウト期間後までクラッチのバイトポイントを変更することができなくなっている。またドライバーによるバイトポイントファインダーの作動も規制され、それら機能に関するボタンやスイッチが使用できなくなっている。さらに昨年まではトラクションコントロールのような働きをするダブルパドル・クラッチシステムがドライバーのスタンディングスタートを助けていたが、今年からはそれも禁止。スタートでクラッチを操作するパドルは1つに限定された。2016年の開幕戦F1オーストラリアGPでは、フロントローのメルセデス勢、特にポールポジションのルイス・ハミルトンがスタートに失敗。2列目のフェラーリ勢がスタートを成功させて1-2体制を築いた。関連:FIA:2016年のF1無線通信規制の詳細を発表