2019年のF1世界選手権 第15戦 シンガポールGPの予選が9月21日(土)にマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットで行われた。ポールポジションを獲得したのはフェラーリのシャルル・ルクレール。下馬評では不利と考えられていたフェラーリだが、シャルル・ルクレールは最後のアタックで1分36秒217を記録。夏休み明けの3戦連続、自身5度目となるポールポジションを獲得した。
2番手には0.191秒でルイス・ハミルトン(メルセデス)、3番手には0.220秒差でセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)と接戦。新型フロントウイングを投入したフェラーリが強さをみせた。1番手:シャルル・ルクレール(フェラーリ)「シンガポールに来るとき、難しい週末になると予想していた。昨日はマシンに苦労し、自分の走りに満足できなかった。もっとパフォーマンスを引き出せるとわかっていたので、今日はもっとよい仕事をするために自分自身を向上させることに集中した。ポールポジションには手が届かないと感じていたが、今朝になるとマシンが生き返り、素晴らしい感触になった。マラネロのファクトリーのチームが素晴らしい仕事をして、このトラックで必要な高ダウンフォースマシンを作り出してくれたことがこの結果につながった。アタック自体は完璧ではなかった。いくつかミスをしたので危なかった。このような形で終えられて最高の気分だ。集中を続けなければならない。ここではオーバーテイクが難しいので、僕にとってレースの一番重要な部分はスタートになるだろう。エキサイティングなレースになることを期待している」2番手:ルイス・ハミルトン(メルセデス)「フェラーリが今日これほど速いとは誰も予想していなかったと思う。彼らはマシンを改善し、それが本当にうまく機能している。だからフェアプレイだ。僕たちはQ3の最初のアタックで負けていたので、ガレージの中で『ああ、なんてことだ。1秒もある。どこでその1秒を見つければいい?』と考えていた。でも、自分にできるのは、シートベルトを絞めて走り出し、コーナーを抜けることだけだった。そして約1秒短縮することができた。今夜は持てるものすべてを出したが、これ以上短縮できなかった。それでもフロントローに並んだことは本当に嬉しい。明日はフェラーリの2台とバトルできることを期待している。厳しいレースになるが、不可能ではない」3番手:セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)「Q3では、2回目のアタックでタイムを短縮できなかったので、完全には満足していない。セクター1でミスを犯してタイムを短縮できないとわかったので、アタックを諦めることにした。スタートはとても良かったが、完璧なアタックをまとめることができなかった。完全には満足できなくても、全体的に1位と3位はチームにとって素晴らしいことだし、今日はほとんどすべてを引き出すことができたと言えるだろう。ここにかなりよく似たトラックであるハンガリーほど、コーナーでタイムロスをしていないので、今週末マシンに搭載した新パーツは予想通りの機能を発揮した。僕たちはさらなるパフォーマンスを引き出すことができたし、レース・ペースに関しても競争力があると思う。昨日はフロントのグリップ不足に苦しんだが、今夜は温度が下がったので僕たちにとって有利になった。バランスも昨日より今日の方がよかった。レースは本当に長いが、チャンスがあると思う」4番手:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)「ここに来るまでは、2列目よりも前のグリッドを狙えると思っていたが、昨日走り始めてすぐの段階で、メルセデスとフェラーリが非常に速いことが分かった。僕たちも含め、どのチームも今日はさらに速くなることは分かっていたが、ライバルの伸びの方が僕たちよりも明らかに大きく、僕たちにはポールポジションに挑戦できるほどの速さがなかった。マシンのバランスは問題ないが、十分にグリップを得られなかったので、その点を分析する必要がある。フェラーリが今日ポールを獲得するとは考えていなかったが、彼らは非常にいい仕事をしたと思う。そして、僕たちもそれに追いつくためにさらにハードに作業しなければならない。ここにはフロントローを賭けて戦うつもりで来たし、自分たちと相性がいいと思っていた場所での4番グリッドは残念だ。ただ、自分たちのベストは尽くしたし、少なくとも1台のメルセデスよりは前のポジションをとることができた。レースではどんなことも起こり得るので、明日は全力で戦うしかないと思っている」5番手:バルテリ・ボッタス(メルセデス)「今日はもっといい結果を出す可能性があったので、この結果には失望している。今週のそれまでのセッションよりも、予選ではクルマのフィーリングがずっと良かった。実際にQ1は満足だったし、今日はフロントローの1つを争うことができるかもしれないと思った。でも、フェラーリがどんどん速くなり、タイムを上げていった。最終的に僕たちはついていけなかった。残念ながら、僕のQ3はかなり乱雑なものになってしまった。2回ともアウトラップでトラフィックに引っかかり、タイヤの温度を適切に保つことができなかった。それでアタックが駄目になった。明日は理想とはほど遠い5番手からのスタートでトリッキーになるけど、ファイティングスピリットを持ってレースに臨む。通常シンガポールでは多くの出来事が起こるので、チャンスを見極めて、最大限に生かしたい」6番手:アレクサンダー・アルボン(レッドブル)「Q1ではマシンがしっくりいかない感じがして、バランスに苦戦していた。最後のアタックに向けていくつか変更を施したことで、マシンのパフォーマンスが向上して感触がよくなり、自信を取り戻した。これも学習の一環だ。僕は、このコースでマシンを速くするためにどうすべきかをどんどん学んでいる。明日は戦略が重要になるし、タイヤもそれほど持つようには見えない。コースはとてもテクニカルなので、長く厳しいレースになると思う。もちろん、もっと上のグリッドを獲得したかったし、課題もあるが、今日はそれほど悪くない結果だと感じている。よかった面にフォーカスしつつ、レース前には水風呂に入って6番手からの戦いに備える」7番手:カルロス・サインツ(マクラーレン)「とてもポジティブな1日だった。チーム全体を祝福したい。これまで自分たちの弱点の1つだった低速コースでいいペースを見せることができた。週末ずっとリアエンドとマシン全体がいい動きをしていて、セクター3の終わりでエンジンにミスファイ...