2019年のF1世界選手権 第10戦 イギリスGPの決勝レースが7月14日(日)にシルバーストン・サーキットで行われた。多くのバトルが見られたF1イギリスGP。優勝は母国レースとなったメルセデスのルイス・ハミルトン。セーフティカー導入のタイミングがはまり、トップを維持することになったハミルトンは今季7勝目、通算80勝目、そして、イギリスGPでは最多となる6勝目を挙げた。
優勝:ルイス・ハミルトン(メルセデス)「2008年にここで最初に勝ったときのことを思い出した。ブルックランズを抜けて観客を見ながらストレートを走る。今日はあのときの感覚をとても懐かしく思った。今日感じた興奮、幸福、うれしさはあのときと全く同じだった。僕は今までたくさんのレースを戦ってきたし、勝つことに慣れて何も感じないと思うかもしれないけど、初勝利のときみたいな感じだった。バルテリはレースではとても手強く、序盤にとてもいいバトルができた。ターン7に入るところで彼をほとんど捉えていたけど、彼は横にいたのでドアを閉めることができなかった。その後は少し後ろに下がって、ピットストップで彼をオーバーテイクできるかもと期待してそのタイミングを待っていた。最初のスティントを数ラップ伸ばしたしたときにセーフティカーが出てくれて、バルテリの前で戻れたし、僕にとっては完璧なタイミングだった。今日の僕がこの結果を出すことを支えてくれた全ての人に感謝したい。信じられないくらい素晴らしいチームが僕を支えてくれている。毎週、壁を打ち壊し、記録を更新し、限界を超えていく。彼らと一緒にいるのは本当に素晴らしい」 2位:バルテリ・ボッタス(メルセデス)「良いスタートを切って、最初の数周ではルイスと良いバトルができた。本当に楽しかった。ピットストップ後、ルイスとのギャップをコントロールしていたが、セーフティカーが出動し、彼は事実上フリーでピットストップすることができて、僕の前で合流した。レース中にもう一度チャンスがあることを願っていたが、いずれにしろ違うコンパウントに交換するためにもう一度ピットストップしなければならなかったので、その可能性は小さいことはわかったいた。タイヤ寿命は僕たちが考えていたよりもかなり長かったので、1ストップも可能だったけど、レース前のシミュレーションでは2ストップが最速のオプションだと予測されていた。今日は間違いなく優勝できたはずなのでがっかりしているけど、この週末からポジティブに捉えたい。予選も強かったし、レースペースもとても良かった。チームにとって今回も強い週末だった。オーストリアでの難しいレースのあと1-2フィニッシュは素晴らしい結果だ。優勝したルイスを祝福したい。彼はよい走りをしたし、地元のファンから大きな応援を受けていた。ホッケンハイムの次戦を楽しみにしているし、巻き返すために全力を尽くすつもりだ」 3位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)「今日はいい1日だった。僕のこれまでのF1キャリアで一番楽しいレースだった。コックピットの中にいてもマックスとのバトルは本当に楽しかったし、家やサーキットで観てくれた人にとってもいいショーだったと思う。ある意味、オーストリアでの出来事によってレースでどこまでアグレッシブになればいいか分かったし、躊躇はしなかった。ピエール(ガスリー)とも良いバトルがあった。彼はストレートでとても速かったので、彼をオーバーテイクするためには大胆にならなければならなかった。技術的な面では、僕たちはレースペースやタイヤ管理をもっと改善しなければならない。今日はそこ少し苦しんだからね」4位:ピエール・ガスリー(レッドブル)「このレースウイークは初日から今日まで常に力強い走りができ、僕にとって今年一番のレースとなった。本来僕たちがいるべき上位の中でバトルし、4位という結果でレースを終えることができて、とても喜ばしく思う。もちろん、表彰台まであと一歩であるポジションは“悔しくない”はずがないが、このレースウイークでチームとして正しい方向への大きな一歩を踏み出すことができた。ベッテルやルクレールとのバトルなど、レースを通してたくさん見応えのあるアクションを見せられたと思う。表彰台に立つためにまだ改善すべき点は残っているが、そう遠い現実ではないと感じているので、引き続き全力を尽くす。今日のようなレースが毎回できれば、さらに盛り上がるシーズンとなるはずだ」5位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)「マシンの調子はとてもよく、速さも見せられていたレースウイークであっただけに、表彰台を逃してしまったことはとても残念だ。ルクレールとのバトルは手強いものではあったが、とてもフェアであり、彼も上手にブロックして応戦したと思う。まだレースの先は長かったので、あまりリスクを負うような無理はせずにいた。明らかに僕たちのほうが速かったため、仕掛ける正しいタイミングを探りながらのバトルはとても楽しかった。ハードタイヤに交換するためにチームが下した2回目のピットストップのタイミングの判断は正しく、ルクレールに対してアドバンテージを得ることに成功した。それからはベッテルに追いつくのに十分なペースで走行することができたが、彼をオーバーテイクした後、ブロックをしたターン17で、ブレーキのタイミングが遅れたベッテルに後方から追突されてしまった。その結果、縁石とグラベルを飛び越えてしまい、その瞬間『レースは終了してしまった』と思ったほどだった。パワステに違和感があり、フロアもダメージを負ったような感覚の中、自分がどうやって最後まで走らせることができたのか正直分からない。そんな状況の中、5番手でポイントを獲得してレースを終えることができたので、この結果に十分満足している。これはレーシングアクシデントであり、ベッテル選手の故意で起きたことではないので、怒っているわけではないが非常に残念です。マシンから降りた直後に、ベッテル選手は謝罪に来てくれた。ファンの皆さんに『モータースポーツは面白い』と改めて感じてもらえるシーンを見せられたのではないだろうか」6位:カルロス・サインツ(マクラーレン)「良い日曜日だった! 厳しい土曜日の後、着実なスタートを切って、タイヤを管理して、良い戦略を実行することで挽回する計画だった。今回も僕たちはそれを完璧に実行した。スタートでアルファロメオの2台をオーバーテイクしてミディアムタイヤのミッドフィールドランナーのトップに立った。ペースは良...