2017年のF1世界選手権は、合計で878のグリッド降格ペナルティが発生。そのうち740がパワーユニット交換、138がそれ以外(ギアボックス交換やインシデント)という結果になった。2017年で最も多くのグリッド降格ペナルティを科せられたドライバーはマクラーレン・ホンダのストフェル・バンドーン。第4戦ロシアGPで早くも5基目のパワーユニットコンポーネントを投入して5グリッド降格を科せられ、パワーユニット交換だけで実に205グリッド相当の降格ペナルティを科せられた。
チームメイトのフェルナンド・アロンソもパワーユニット交換だけで160のエンジンペナルティ。モナコGPでアロンソの代役として出場したジェンソン・バトンの15グリッドを加え、ホンダは1シーズンで380グリッドのエンジンペナルティを科せられた。エンジンメーカー別では、ルノーが320でホンダに続く。ただし、ルノーエンジンを搭載したドライバーは8名おり、平均では40グリッド降格となる。トロ・ロッソのブレンドン・ハートレーはわずか4戦の参戦で65グリッド、ピエール・ガスリーは5戦で45グリッドとルーキーとして途中参戦した二人にとっては厳しいシーズンとなった。チームとしても160グリッドとルノーの信頼性に悩まされるシーズンとなった。(カルロス・サインツはルノー移籍後はペナルティはなし)レッドブルも2名で95グリッドとチームとしては3番目に多いエンジンペナルティを科せられた。フェラーリとメルセデスはそれぞれ20ずつのエンジンペナルティと信頼性の高さを発揮。メルセデスを搭載するエステバン・オコンは、シーズンを通して1度もグリッド降格ペナルティを受けなかった。2017年のF1レギュレーションでは、各ドライバーあたり4基のエンジンを使用することができ、パワーユニットを構成する6つのコンポーネントのどれかひとつが5基目に達した時点で10グリッド降格ペナルティが課せられ、2つ目以降のコンポーネントは5グリッド降格となった。しかし、2018年からはドライバーが年間に使用できるエンジンは3基までとなり、MGU-K、コントロールエレクトロニクス、エネルギーストアは年間2基に減少する。FIAはグリッド降格のシステムを変更し、15以上のグリッド降格ペナルティを科せられたドライバーは最後尾からスタートし、2名以上が該当した場合はペナルティが発生した順にグリッドの最後に配置される。2017年のF1世界選手権 グリッド降格ペナルティドライバーチームPU他合計ストフェル・バンドーンマクラーレン20513218フェルナンド・アロンソマクラーレン1600160ダニエル・リカルドレッドブル601070ブレンドン・ハートレートロ・ロッソ65065ピエール・ガスリートロ・ロッソ45045ジョリオン・パーマールノー351045カルロス・サインツトロ・ロッソ30636マックス・フェルスタッペンレッドブル35035ニコ・ヒュルケンベルグルノー30535ルイス・ハミルトンメルセデス20525ダニール・クビアトトロ・ロッソ20323セバスチャン・ベッテルフェラーリ20020ジェンソン・バトンマクラーレン15318マーカス・エリクソンザウバー01515ランス・ストロールウィリアムズ01313キミ・ライコネンフェラーリ01010セルジオ・ペレスフォース・インディア01010ロマン・グロージャンハース01010パスカル・ウェーレインザウバー01010バルテリ・ボッタスメルセデス055フェリペ・マッサウィリアムズ055アントニオ・ジョビナッツィザウバー055ケビン・マグヌッセンハース033エステバン・オコンフォース・インディア000