シャルル・ルクレールは、フェラーリの2024年F1マシンにはマクラーレンとレッドブルを倒してコンストラクターズチャンピオンシップを獲得できるほどの素早いスピードがないことを認めた。フェラーリはシンガポールで競争力のあるパッケージを活かすことができず、ルクレールは5位まで順位を挽回したが、チームメイトのカルロス・サインツJr.は7位でフィニッシュした。
予選での後退により2台とも下位からのスタートとなったフェラーリは、ランド・ノリスが圧倒的な強さを見せたマクラーレンに挑戦することができなかった。ノリスの優勝とオスカー・ピアストリの3位により、マクラーレンはコンストラクターズ選手権でレッドブルとの差を41ポイントに広げ、残り6戦となった。一方、モンツァでのルクレールの優勝とバクーでの2位により、フェラーリがタイトル候補として浮上したが、マクラーレンとの差は75ポイントに広がった。シンガポールでは、ノリスが20秒の差をつけて勝利したため、ルクレールはフェラーリがライバルのミスと安定した成績に頼らざるを得ず、その差を縮めるのは難しいと認めている。「僕たちが安定性を維持し、チャンスを逃し過ぎなければ、最終的にはポイントを稼ぎ、うまくいけばコンストラクターズタイトルを獲得できるだろう」とルクレールは語った。「でも、純粋なペースでは、まだコンストラクターズタイトルを争えるレベルに達していないと思う」「自分たちがタイトル争いに加わるとは思っていないが、彼らがミスを犯せば、今のような状況になる可能性はある」ルクレールは、フェラーリが今シーズン序盤に競争力を損ねていた高速バウンシングの問題を解決したかどうかについては、依然として慎重な姿勢を崩していない。「ここ2戦は良かったが、マクラーレンの方がまだ僕たちよりも良いマシンを持っていることは確かだ」「僕たちには、かなり接戦になるトラックもあれば、そうでないトラックもある」「このレースの前は、僕たちはかなり接近していたし、モナコを除いて最速の車ではなかった。モンツァでもかなり強かった」2024年のコンストラクターズタイトルは、フェラーリにとって今や遠い夢となった。一方、カルロス・サインツJr.はフェラーリがレッドブルを追い越し、マクラーレンがいずれ失速した際にそのチャンスを最大限に活かせるチームとなるよう、力を尽くすつもりだ。「マクラーレンは間違いなく優勝候補筆頭で、優位に立っている」とサインツは認める。「僕たちは依然としてレッドブルを視野に入れているし、マクラーレンが失速したり問題を抱え始めたりすれば、当然ながら彼らも視野に入ってくる。だから、僕たちはそこに踏みとどまっていなければならない」昨シーズンのレッドブルの圧倒的な強さを考えれば、レッドブルを破って2位になることは偉業なのかと尋ねられたサインツは、現チャンピオンチームは復活すると予測する。「多くのポイントを失い、開発も思うように進まなかった厳しい時期を経て、チームの回復力が示されるだろう」「でも、レッドブルはシーズン終盤にアップグレードを施して巻き返しを図ってくるだろう。自分たちのマシンのどこが悪かったのかを理解した上でね。だから、彼らを打ち負かすのは簡単ではないだろう」